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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

鏡ヶ成冬の自然観察会~ブナの巨木を見に行こう~

2010年03月26日
米子
3月14日(日)に休暇村奥大山と共催で鏡ヶ成で冬の自然観察会を実施しました!
遅くなってしまいましたが、今回はそのときの様子をご紹介したいと思います。
前回の大山冬の自然観察会は、大山寺周辺の冬の自然を観察しようというものでしたが、
今回は鏡ヶ成の烏ヶ山の南麓のブナの巨木までスノーシューで行こう!というものです。
このブナの巨木は夏の間は人の背丈ほどもあるササに阻まれたどり着くことが困難なため、
冬にササが雪で覆われている間にのみ行くことができます。
鏡ヶ成は大山の中でも、広く“奥大山”と呼ばれる地域に位置し、
大山地域の中でも最後まで雪が残っている場所です。
例年ではまだこの時期にも2~3mの積雪があるのですが、暖冬だった今年は観察会1週間前の時点でおおよそ50cmと、スノーシュー観察会の実施に黄色信号がともっていました。
しかし、3月第2週の前半に降り続いた雪により、なんとか積雪量が回復し一面銀世界の鏡ヶ成で自然観察会を実施することができました!

当日の天気は快晴◎
雲一つ無い真っ青な空の下、参加者のみなさんとさっそくスノーシューを装着しブナの巨木に向かって出発しました。
講師の方々やARから道中見られる植物や野鳥などの解説をしながら進みました。
冬の間は樹木には葉っぱや花が無く見るものがないんじゃない?と考える人もいると思いますが、冬の間も樹木は春に向けての準備を着々と進めています。
樹木ごとに冬の間の防寒対策等も違っており、冬には冬ならではの樹木の楽しみ方があります。また、冬には樹木の葉っぱが落葉するため、夏の間より木々の間を飛び回る野鳥の姿を観察しやすくなります。




◎タムシバの冬芽。細かい毛が生えていて寒さを防ぎます。

自然解説をしながらゆっくりと進み、約1時間半をかけて目的地のブナの巨木に到着!
大山には中宝珠にもブナの巨木があるのですが、そちらのブナを見たことのある参加者の方に「やっぱりこっちの鏡ヶ成のブナの方が大きいなぁ」とお墨付きをもらいました!

◎ブナの巨木

実際に幹周りを測ってみると6m以上!
実物は写真で見るよりかなり大きいです。
集合写真を撮り、みなさん思い思いにブナの巨木を堪能したあと、さらに登っていき、
烏ヶ山の岩肌のむき出しとなった荒々しい南壁が見える場所で、みんなでお昼休憩をとったのち下山しました。
帰りには気温の上昇のために少し雪が緩くなっており、雪に足を取られそうになりながらも、みなさん怪我もなく無事に終了することができました!
晴天のうえ、雪の中での観察会ということでみなさん観察会終了後には開始前よりも日焼けが。。。
みなさん顔を見合わせ「焼けたなぁ~」と笑いあっていました。

今回は休暇村との共催と言うこともあり、県内だけでなく中国・近畿・九州地方と様々な地域方の参加もあり、みなさん思う存分普段なかなかふれあうことのできない自然を満喫していました!

今年度の冬の自然観察会は今回で終了ですが、米子自然環境事務所では来年度も冬の自然観察会を予定しています。
冬ならではの自然を是非味わってみてください☆