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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

篠山小学校 環境学習「守ろう!わたしたちの篠山」

2010年02月26日
土佐清水
昨日(2月25日)の春一番から一転、雨雲が覆う土佐清水です。

足摺宇和海国立公園の数少ない陸域の1つ篠山(ささやま)は、高知と愛媛の県境に位置し、そのふもとに宿毛市と愛南町の2つの市町組合立の篠山小中学校があります。
その篠山小学校の5・6年担任教諭より依頼があり、2月25日に環境学習を行ってきました。
この学校では毎春、学校行事として篠山に登っており、「守ろう!わたしたちの篠山」をテーマに数回学習してきています。
そのまとめも兼ねての授業で、今回は下記の内容で行いました。
・国立公園って?
・篠山の現状・問題・取り組みは?
・動物(シカ)の生態を知ろう!
・他地域の現状や対策って?
・動物視点でも篠山を見て自分に何が出来るか考えよう!


写真やパンフレットで国立公園や篠山の話

まずは国立公園の説明や篠山の現状の話を、写真などを用いて説明しました。しかし、話だけではなかなかイメージしにくいものです。
児童は、今までの学習から篠山の環境変化がシカ食害によるものだと認識していました。

実際に篠山では、下層植生を丸裸にしてしまっているシカを直接的な原因としての対策が行われています。
歩道外への立入防止や防鹿柵設置、コモ敷きやチップまき、有害駆除など試行錯誤を重ねての取り組みです。
しかし、これらは人間的価値観によるもの。
「そもそもこのような状態に陥っている根底的な問題とは何なのか?」
「実際にシカだけが悪者なのか?」などを考えるためにも、
まずはその原因とされるシカについて知る必要があります。
シカの角やその他の動物の糞や食痕など、実物を用いて説明していきました。

動物の糞をつぶしたりにおいをかいでみたり・・・

人や動物、植物など様々な視点で篠山を見たときに「自分たちにできることは何なのか」今後の対策や取り組みなどを子どもたちの柔軟な感性で考案、実施していってほしいですね。