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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

海の恵 作って食べた “磯ごはん”

2010年02月16日
土佐清水
2月13日、当事務所主催の観察会「海の恵 磯ごはんづくりと生きもの観察」を土佐清水市内の小学4~6年生を対象として爪白海岸にて開催しました。
今回の講師は、黒潮生物研究所で海藻をメインに研究している田中幸記さん。その他にも、地元の方々の手伝いや野菜の差し入れなどもありました。

連日の雨続きで開催が危ぶまれましたが、当日は予想を裏切るほど穏やかな小春日和。
今回のテーマは、
・冬の磯の生きものはどうしているのか?
・海水からの塩づくり
・海の恵みである磯のニナ(貝)や岩のりで磯ごはんづくり
等々。

写真左上:磯へいく前に写真で  写真右上:見つけた生きもの解説
写真左下:磯観察と食材探し   写真右下:集めた岩のり洗い 

はじめに時間のかかる塩作りの準備。
海水をくみ土鍋に移して火にかけました。
その間に、磯の生きもの観察と食材探しです。
危険事項なども含め、講師から磯の生きものについての話の後、
早速、磯へ。

磯ノミやスプーンを使って貝や岩のりを集めていきました。
その他に食べられるか食べられないかは別として、ウニやウミウシなど様々な生きものを見つけました。
集まった食べられるものを調理するために下処理(砂取りなど)をしていきます。これをしっかりやらないと、食べたときに口の中でジャリっとするのです。

収穫した海の恵と一緒に、羽釜ごはん・味噌汁・差し入れ野菜を使って調理開始です。

写真左上:集めたニナで味噌汁作り  写真右:作った塩でおにぎり
写真左下:岩のりの佃煮作り  

火にずっとかけていた海水は濃縮され、火から下ろし冷すと、表面に膜のようなモノ(塩の結晶化)ができました。
さらに水分を飛ばしたら塩は完成です。
この塩を使ってのおにぎりの味は、どうでしょうか。

塩おにぎり・岩のりの佃煮・ニナの味噌汁・焼きニナ・差し入れ野菜の味噌汁が完成したら、青空の下みんなで「いただきます」。

青空の下、磯ごはんを堪能

自分たちで一生懸命食材を集め作った“磯ごはん”は、満点の出来。
子どもたちの感想の中には、「簡単においしくできたからまた家族ともやりたい」という声もありました。その他には、冬の磯にも自分が思っていたよりたくさんの生きものがいると言うことに驚いたようでした。