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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

厳島神社の干潟で。

2009年09月16日
広島
こんにちは。広島AR広瀬です。
今週末のエコツアー開催を控えているにも関わらず、
大型台風が日本に接近しているのが気掛かりです。
瀬戸内は四国と中国山地に挟まれ、
比較的台風の直撃は受けない方だと思うのですが、
海面にある厳島神社やミヤジマトンボの生息地などは
やはり大きな打撃を受けてしまいます。
今年も被害がないことを祈るばかりです。

先日、その厳島神社の干潟に訪れる機会がありました。
潮が引くと沖合にある大鳥居まで歩いていくことができます。
遠くから見ると大きさはわかりにくいですが、
近くで見るとやっぱりでかい!
干潮時にはここぞとばかりに観光客が大鳥居の下まで集まってきます。
宮島は島全体を神と捉えられていたため、
海域にこの大鳥居を建立したそうです。

さて、この大鳥居。
遠くで見るとわかりませんが、
近くで見ると裏と表で一箇所だけ違うところがあります。
一体どこでしょうか?
写真を「観」比べてみてください。





と、神社の干潟に出ると、
ついつい鳥居のことばかり気になってしまうのですが、
足下に目を向けると、
砂の上でもこんなことや

[マテガイの死骸をむさぼるアラムシロガイ]


こんなことや

[マメコブシの交尾前後のガード]

こんなことも起きていました。

[ナルトビエイに食された貝殻]


最後はちょっとわかりにくいかもしれませんが、
粉々になった貝殻はナルトビエイがアサリを食い荒らした後です。
近年ナルトビエイの食害などにより、
アサリの数が少なくなっています。
温暖化によってナルトビエイの数が増えたのか、
はたまたアサリの味を占めたのか、理由はわかりません。
ですが、足下を見ただけで生き物たちの様々な生活が垣間見えます。

干潮時に厳島神社を訪れた際は大鳥居のみならず、
是非足下の世界にも目を向けてみてください。