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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

ビーチクリーンアップ

2009年09月17日
松山
砂浜に落ちた様々なゴミ。
島国日本では、たくさんの人が目にしたことがある光景ではないでしょうか。
多くの砂浜など海岸線を含んでいる瀬戸内海国立公園でも、漂着ゴミが
たくさん見られます。

海のゴミは、海岸を利用した人が捨てた物や落とした物、川や海を漂流して
どこからか流れ着いたものなど様々です。
ゴミは汚いというだけでなく、ガラスや針などは人のケガに結びついたり、
海鳥やカメが誤って飲み込んでしまったり、海洋汚染に繋がったりと様々な
問題が生じてしまいます。

さて、9月・10月には、クリーンアップキャンペーンという取り組みが
行われているのをご存じでしょうか。
この期間中に統一の調査カードを使って、どんなゴミがどのくらいあるのかを
記録しながら清掃し、日本全国、また参加している数十カ国の結果を集めて、
地域ごとの問題点や世界的な傾向を探り、汚染の原因を減らすために
どうすればいいのかを考える、というものです。
(クリーンアップ全国事務局(JEAN)HP:http://www.jean.jp/index.html


地元の海を見つめ直すきっかけを作りたいと、
現在ビーチクリーンキャンペーンを行っている今治地域のラジオ局が
主催して、13日に瀬戸内海国立公園に指定されている今治の大角海浜公園でも
ビーチクリーンのイベントが行われました。

参加者は50人ほど集まり、簡単な説明の後、数名のグループごとに、
拾ったゴミを記録しながら清掃活動を行いました。
一見大きなゴミもなくきれいな海岸ですが、よく見ると細かく砕けた
プラスチック片や漁具、キャップなどなど、無数のゴミがありました。


細かいゴミは砂や海藻などにまみれて、拾うのが大変。
それでも参加された方々によってたくさんのゴミと、その内容を記録した
データが集まりました。

このゴミがどこから来たのか、そもそもこれの原型ってこんなものだった
ということや、自然由来のもの、人が作り出したもの、いろいろな解説や
エピソードを講師の方が話すと驚きや感心の声とともに、
「今日の活動はとても意義深いけれど、
これからどうしていけばいいのでしょうか」
という問いかけも。

気になるけど、袋ももってきてない。
誰かがやってくれるのでは。
細かい欠片なんてとても一人で拾いきれない。
掃除をしてもまた流れ着くゴミにうんざりしてしまう…。

それでも自分や周囲の意識が変わり、日々のゴミを減らすこと、
一つ一つのゴミを拾うことなどを積み重ねたら、確実にゴミは減っていく。
一人でも多くの人がゴミの由来を知り、関心をもって行動していくこと、
輪が広がっていくことが第一歩なのかなと思います。

今回のビーチクリーンの調査結果も、JEANに送られ、今後の海の環境改善や
意識啓発に利用されます。
今回の調査結果や当日の様子がFMラヂオバリバリ・ビーチクリーンキャンペーン
のブログに掲載されています。
http://fmbari-umi.jugem.jp/

環境省HP
漂流・漂着ゴミ対策 http://www.env.go.jp/earth/marine_litter/index.html
瀬戸内海から海ごみをなくすために 
http://chushikoku.env.go.jp/recycle/mat/m_3_1.html