中国四国地方のアイコン

中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

鷹ノ巣高砲台整備清掃活動@宮島

2009年05月22日
広島
こんにちは、広島の広瀬です。
5月16日に宮島では、世界遺産「モン・サン・ミッシェル」修道院のあるフランスのモン・サン・ミッシェル市と世界遺産「厳島神社」のある廿日市市が観光友好都市提携を結ぶ調印式がありました。
両遺産は潮の干満によって景観が大きく変化する小島にあることや信仰の聖地として一千年以上歴史があることなどから、今回の交流が生まれたようです。
今後、宮島でモン・サン・ミッシェルの歴史や文化などを紹介するイベントなども開催されるようなので、是非足を運んでみてください。


さてさて、私はというとこの調印式に参加したわけではなく、
同日宮島鷹ノ巣にある高砲台整備清掃に宮島パークボランティア(以下PV)の方々と行ってきました。
日露戦争時(明治30年頃)、バルチック艦隊(海から)の攻撃や進入に備えて作られた砲台は瀬戸内海にもいくつかありますが、ここ鷹ノ巣高砲台もその一つです。

宮島市街地から離れているため、容易に訪れる場所ではありませんが、
100年経った今でも、砲台跡(勿論大砲はありませんが)や見張り台などが残っています。
10年前からPVの方が整備清掃活動をされているお陰で、
砲台跡まで入っていくことができますが、
山の中にあるため、放置しているとあっという間にシダや枯葉で埋まってしまいそうでした。


石段の真ん中にあるのは連絡用の筒。
ここで「おーい」と叫ぶと見張り台まで声が届きます。

見張り台。
東西南北に石が設置されています。



そこで、一年に一度の大掃除です。

せっせこせっせこと枯葉や土、草の除去作業を行いました。
かなりの急斜面にながーい階段が作られており、
ここをどうやって弾を運ぶの!?というくらいの道のりでしたが、
さすがPVの皆さん慣れていらっしゃいます。
てきぱきと午前中には作業を終わらせることができました。


原爆ドーム同様、負の遺跡ではありますが、
人間が経てきた歴史を残す貴重な財産として後生に残していきたいですね。






清掃作業をするPVの方々。お疲れさまでした!