中国四国地方のアイコン

中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

瀬戸内海の表情は その2

2008年08月20日
松山
 暑い日が続きますね。先週は、ペルセウス座流星群が今年の見頃を迎えました。
私が住む松山の町中からでも小一時間観察して、いくつか明るい流れ星を
見ることができました。曇りがちで、見られないところも多かったようですね。
雨が少ないせいか、夜の空気はからっと涼しいような気もします。

 さて、お盆も終わり、学校の夏休みも後半となりましたが、
海や山へ出かけた方も多いのではないでしょうか。
 内海としては広い瀬戸内海、その表情は場所や時間によってさまざまです。
瀬戸内海では干満の差が最大2m以上と奥にいくほど大きく水位が変動する
ため、潮流や潮の満ち引きを見ると海のダイナミックな動きを実感します。
 

写真左:河原津海岸の満潮時
写真右:河原津海岸の干潮時(遠浅の干潟が出現)

 西条市北部にある河原津海岸は、大潮の干潮時には遠浅の300mほどの
干潟が現れますが、ここは干拓地にならずに残った広大な干潟の一部であり、
南側の高須のあたりにも一部干潟が残っています。広い干潟が残っていた
数十年前までは、今ではこのあたりでほとんど見られなくなってしまった
カブトガニが、「蹴つるほど」ごろごろいたそうです。


写真:魚の餌にと「ユムシ」を探す人。

 潮がひいたときに現れる干潟は貝類やカニ類などたくさんの生物が
棲んでいるところ、鳥が餌や休息の場として集まるところであり、
人が潮干狩りや遊び場として楽しむ親水空間でもあります。


写真:高須海岸 せっせと砂団子をつくる(餌を食べる)コメツキガニ

 干潟に空くたくさんの穴には貝やカニ、アナジャコなどが潜んでいて、
じっくり観察しているとせっせと動くカニや餌を狙う鳥など、干潟はとても賑やか。
向こうのペースにあわせて静かにじっくり眺めるという観察のポイントは、
流れ星ともおなじですね。