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中国四国地方環境事務所

報道発表資料

2017年09月14日
  • 開催案内

「山焼き学習」出前授業実施のお知らせ

 環境省大山隠岐国立公園管理事務所では、平成27~29年度にかけて、「大山隠岐国立公園蒜山地域草原景観保全に係る普及啓発業務」を実施しております。

その一環として、真庭市蒜山地域の伝統文化であり、草原景観を保全する上でも欠かせない行事である「山焼き」の重要性について、子どもたちに理解してもらうために真庭市の川上小学校で出前授業を行います。

当日は、大山隠岐国立公園管理事務所の職員とともに、地元の「山焼き」経験者の方にも講師として参加して頂く予定です。

1. 背景・目的                                     

 大山隠岐国立公園の蒜山地域は昭和38年に公園区域に編入されています。編入理由として風景形式が大山と地形的特徴が同一であることのほか、景観要素としての火入れや採草地として残された半自然草原である草原景観が評価されています。

 現在の国土に占める草地面積は約1%であり、1960年に比べ3分の1程度に減少しており、火入れを行わないことによる草原景観の減少は生物多様性の危機の一つとなっています。蒜山地域においても近年の生活様式の変化等や担い手不足に伴い、火入れ面積が縮小した結果、半自然草原が減少しています。フサヒゲルリカミキリ(環境省RLⅠ類CR種)やサクラソウ(環境省RL準絶滅危惧種)は火入れによって維持されている草原に生息・生育する代表的な動植物ですが、その保護が課題となっています。

 現在、国立公園内の一部地域において地域住民が中心となり、ボランティアの協力も含めた火入れが行われていますが、技術伝承や担い手不足も課題となっています。

 故郷の自然や、その課題について、地域の未来を担う子どもたちとともに学び、考える機会となればと考えます。

2. 出前授業の概要

◇開催日時 平成29年9月16日(土)午前9時40分~11時30分まで(2、3時間目)

◇場所 真庭市立川上小学校4年生教室(岡山県真庭市蒜山上福田890-17)

◇内容 「草原景観保全と山焼き」についての授業を行

◇対象 真庭市立川上小学校3、4年生

3. 問合せ

大山隠岐国立公園管理事務所 TEL:0859-34-9331