TOPICS
中国四国地方環境事務所>TOPICS>2005年度
【地区便り】レンジャーから「竜串海中公園、拡張」
2005.09.12 土佐清水自然保護官事務所
久しぶりの「レンジャーから」です。
暑くて水不足を心配し続けていた今年の夏も、終わりを告げてしまいました。
朝から大音量だったセミの声も、草むらから聞こえてくる虫たちの声と同じくらいになってしまいました。
今回から数回、今年の夏を振り返った「レンジャーから」を、まとめてお届けします。
7月20日
この日は土佐清水市の竜串湾へサンゴの生息状況を確認しに行ってきました。
足摺宇和海国立公園には、サンゴや熱帯魚など美しい海中景観が見られる地区を、海中公園地区と指定している区域があり、竜串湾には1号地~4号地の4つの区域が指定されています。
竜串湾の海中公園地区の特徴は、黒潮の影響によって発達したイシサンゴ類の造礁サンゴと、そのサンゴ礁によってつくられた複雑な地形をすみかとする、ソラスズメダイやチョウチョウウオなどのあざやかな熱帯魚です。
造礁サンゴの種類はさまざまで、テーブルサンゴとよばれるミドリイシ類やシコロサンゴなどがよく見られ、なかでもシコロサンゴは見残し湾(4号地)に大きな群体をつくっており、その価値は学術的にも高いそうです。
シコロサンゴとそこをすみかにしている熱帯魚たち(見残し湾)
さて、今回調査に行った場所は、弁天島の西側です。
ここは竜串海中公園地区1号地の隣にあたります。つまり海中公園地区には入っていない場所になります。最近、この海域のサンゴが成長してきているということで、海中公園地区を少し拡げることになり、そのための調査でした。
この日はあいにく透明度がよくなかったのですが、シコロサンゴやミドリイシを確認することができました。
確認されたシコロサンゴやミドリイシ類
現在、足摺宇和海国立公園では、この海中公園地区の拡張も含めた公園計画の見直しを行っており、「足摺宇和海国立公園地区の見直しについて」のパブリックコメント(公共の意見)の募集をしています。ぜひご意見をお寄せ下さい。
(N)
夏シリーズの「レンジャーから」、続きます。