報道発表資料
- 報道発表
大山の保全のための受益者負担の仕組み(入山料等)の検討に向けた社会実験の実施について
大山の山岳環境保全と持続可能な利用の充実を目指して、受益者負担による仕組み(入山料等)を検討するため、試行的に登山者に対して任意の協力金を募る社会実験を8月24日から実施します。
1.背景・目的
大山隠岐国立公園内の大山は、年間8万人以上が登山する、西日本を代表する山岳です。これまで、大山では、一木一石運動をはじめとして、登山者を含む広範な関係者による山岳環境の保全が行われてきました。一方で、近年、し尿廃棄等の課題も指摘されています。
平成30年度に、大山の自然環境保全等に関する登山者の意向を把握することを目的として、アンケート調査を行いました。その結果、大山のトイレ環境改善に関する登山者の関心が高いこと、並びに山頂トイレの維持管理、携帯トイレの処理、植生保護及び登山道補修の実施のために登山者が支払いを行う意思があることが確認されました。
これを受けて、大山の山岳環境保全と持続可能な利用の充実を目指して、受益者負担による仕組みを検討するとともに、そのような仕組みの導入がもたらし得る影響について分析することを目的として、以下のとおり社会実験を実施します。
2.社会実験の実施概要
(1)実施者
環境省・鳥取県・大山町 (業務請負者:公益財団法人日本交通公社)
(2)実施期間
令和元年8月24日から11月2日までの休祝日を予定(詳細は下記(4)参照)。天候その他の理由により、期間の変更があり得ます。
(3)調査項目
・入山料の設定等の受益者負担の仕組みを導入することの適否。
・受益者負担の仕組みを導入する場合の適当な金額設定、使途に関する登山者の意向、効率的な料金の回収方法及び回収場所、効果的な周知の方法。
(4)実施方法
①山頂
8月24日から9月21日までの休祝日において、9時から15時頃まで、山頂の仮設トイレ利用者に対して、任意の協力金を募るほか、アンケート調査を実施します。
②駐車場
9月22日、23日及び28日の8時半から17時頃まで、博労座の第1駐車場及び第2駐車場の利用者に対して、アンケート調査を実施します。
③登山口
10月12日から11月2日までの休祝日において、7時から17時頃まで、夏山登山口(阿弥陀堂横)を通行する登山者に対して、任意の協力金を募るほか、アンケート調査を実施します。
(5)その他
・社会実験の実施を通じて集まった協力金は大山の山岳環境保全のために用いることとしています。具体的な使途及び配分については、社会実験への協力者の意向を踏まえ、実施者である環境省、鳥取県及び大山町で協議し決定します。
・社会実験の実施に関しては、関係機関のウェブサイトへの掲載、ポスターの掲示、チラシの配布、山岳メディアへの掲載等を通じて周知を図ります。
3.取材について
・天候その他の理由により社会実験実施の日程が変更になる場合がありますので、現地での取材を希望される方は、事前に以下までお問合せください。
・現地での取材の際は、記者証又は社名入りの腕章を着用し、現地担当者の指示に従ってください。
4.問い合わせ先
環境省大山隠岐国立公園管理事務所 辻田・中山
電話:0859-34-9331
ファックス:0859-34-9330
5.添付資料
大山の保全のための受益者負担の仕組み(入山料等)の検討に向けた社会実験の実施について[PDF:588KB]