ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2008年11月

5件の記事があります。

2008年11月26日瀬戸内・冬の一風景

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

 こんにちは、日一日と冬の訪れを感じるこの頃です。
 先日、今治市の方へ出張した日は、冬将軍がやってきたのか、
急に気温が下がり北風が吹き荒れていました。
いつもは穏やかな海も白波が立ち、荒れた様子でした。

さて、佐田岬の花の見頃を以前の日記でお伝えしましたが、
今治市の北端にある大角鼻でも、ツワブキとノジギクの花が
見頃を迎えており、寒いながら、散策に来ている方も見かけました。


写真:ツワブキの黄色い花とノジギクの白い花が咲く大角鼻

 そして、急に気温が下がったこの日、冬によく話題になる現象が見られました。


写真:天空に浮かぶ島!?
〈撮影は2008年11月19日です〉

 浮島現象と呼ばれる、まさに島が浮いたように見える珍現象です。
蜃気楼の一種、下位蜃気楼というもので、水面付近の温度より空気の
温度が下がれば発生するようです。

 水平線上に見える、遠くの島も、行き交う船も、今日は浮かんで見えました。
冷たい北風で、涙目になっていたせいではないようです。

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2008年11月25日虹 ◇ 蜺 ◆ 蝀 ◇ 蝃

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

 こんにちは!
最近山陰は天候が不安定な日が続いています。
先週も週の前半には雪が降り、
後半はどしゃ降りになったかと思えば、10分後には晴れていたりと、
1日の間に天候がめまぐるしく変化する日々が続いていました。
 そんな天候だったせいか、先週の金曜日に空にあざやかな虹がかかっていました。
 



 久しく虹を見ていなかった上に2本(主虹と副虹)かかっていたのでお得感2倍でした!
よく見ると副虹(薄い方の虹)は主虹と色の配置が逆なのが分かりますね。

 ところでみなさん虹にも雌雄があることをご存じでしょうか?
もちろん実際に性別があるわけではありません。
古代中国では虹のことを虹蜺(こうげい)と呼び、
虹(主虹)を雄のにじ、蜺(副虹)を雌のにじであると考えていたそうです。
ちなみに麒麟(きりん)は麒が雄のきりん、麟が雌のきりんです。
他にも鳳凰(ほうおう)、翡翠(かわせみ)、鴛鴦(おしどり)なども
前者が雄、後者が雌を表しています。

 なぜ虹に雌雄があると考えたのか?
それはかつては虹のことを龍や蛇と捉えていたからです。
ところで、実はタイトルの4文字は
すべて「にじ」と読むことのできる漢字なのですが、
いずれも虫偏が使われています。
これは虫という字が“まむし”という意味を持っているからだそうです。
また、「ニジ」という発音もヌシ(池や湖の主 = 龍)→ヌジ→ニジと変化したものという説が一般的です。
 その他にも、日本では一般的に7色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)であると考えられている虹が、
欧米では6色(赤、橙、黄、緑、青、紫)や5色と考えられていたり、
地域によっては色の順番が違っていたりと
虹のとらえ方も地域や民族、時代の違いによってさまざまなようです。
 
 みなさんも興味があれば是非調べてみてください。
まだまだ面白い話がたくさん出てくると思いますよ!

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2008年11月21日大山雪化粧

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

 11月も残りわずかとなり、いよいよ冬が迫ってきましたね。
最近は一日ごとに日が短くなり、季節の移り変わりを感じます。
19日には12月中旬並みの強い寒気が上空に入った影響で、
山陰地方では各地で雪が降りました。
11月に初雪が観測されるのは2002年以来だそうです。

 さて、今年は11月9日に例年より9日遅い初冠雪が観測された大山ですが、
もちろん19日も雪が降りました。
19日午後4時の時点での積雪は23センチにもなったらしく、
大山環状道路も18日には降雪のため一部閉鎖されました。
9日の初冠雪では8合目の下あたりまでの積雪でしたが、
今回はずいぶん下まで積もっているらしく、事務所からの大山も見事な雪化粧をしています。

 大山は春の新緑、夏の登山、秋の紅葉、冬のスキーと四季折々の魅力を持っていますが、今なら今年最後の紅葉と白い雪の両方が楽しめそうです。
週末はお天気らしいので雪もある程度は溶けるでしょうが、
これから大山に行く際にはスノータイヤが必須アイテムになりそうです。


◎事務所からの大山
夕日を浴びてピンクがかっています。

 初雪も降り、いよいよ大山は冬を迎えます。
寒さは苦手ですが、やはり山陰の冬は雪が降らないと始まりません。
最近は暖冬という言葉がよく聞かれますが、今年の降雪量が気になるところです。

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2008年11月17日行事開催のお知らせ -愛媛県今治市-

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

 山の紅葉が平野部へも降りてきました。
今週は寒気が流れ込み、全国的に寒くなるようですね。
乾燥して静電気がパチリ。という現象もでてきました。
体調管理も気をつけないといけません。

 さて、今回は行事開催のお知らせです。
松山自然保護官事務所では、12月13日(土)に愛媛県今治市の宮窪町で
ウォーキング行事を実施します。
寒さを吹き飛ばして、歴史情緒と自然いっぱいの島散策を楽しみましょう!

〈内容〉
 瀬戸内海国立公園の能島に残る村上水軍の史跡探訪や、
多島海景観が一望できるカレイ山の自然の散策、瀬戸内海の荒々しい一面が
かいま見れる潮流体験など。
能島の発掘調査員など専門家による話を交えながら散策します。

 現在、参加者を募集しています。行事の詳細は瀬戸内海国立公園HP (http://www.env.go.jp/park/setonaikai/)のニュース&トピックス欄
「平成20年度 瀬戸内海国立公園 能島の歴史・自然散策ウォーキングの開催について(お知らせ)」
をごらんください♪ここから、チラシ・申込書のダウンロードもできます。

お問い合わせ・お申し込みは、松山自然保護官事務所
(TEL 089-931-5803)まで。



村上水軍の史跡発掘が進む、能島


能島周辺のはげしい潮流


カレイ山展望台からの多島海景観。キレイ、の一言に尽きます。

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村上水軍・潮流などの関連情報(過去の日記より)

◇2008年10月17日 遺跡が眠る島・能島(のしま)

◆2008年 6月16日 芸予諸島 歴史ウォーキング

◇2008年 5月 2日 瀬戸内海の表情は

◆2007年 6月 8日 ウォーキングイベント-大島編-

◇2006年 9月15日 村上水軍居城跡能島


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2008年11月10日ツワブキ・ノジギクが見頃です -佐田岬-

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

 佐田岬半島・晩秋編です。
愛媛県・伊方町にある佐田岬灯台への遊歩道沿いでは、ツワブキと
ノジギクの花が見頃を迎え、秋も終盤、冬の足音が聞こえてきました。
あたりは慎ましく咲いた花の甘い香りに包まれています。
散策、おすすめですよ。


写真:遊歩道脇に咲くツワブキ


写真:アシズリノジギク
〈撮影は2008年11月5日です〉

○ツワブキ
 暖地の海辺や疎林下、やぶ地などに生える。若葉の葉柄は食用になる。
分布:太平洋側は福島県以南・日本海側は石川県以西、四国、九州、沖縄
花期:10月~12月

○アシズリノジギク
 ノジギクの中でも太平洋や豊後水道に面した厳しい岩場に生える変種
分布:四国では高知県の足摺岬~愛媛県の佐田岬にかけて分布し、
九州の大分県にも分布が知られる。
花期:11月~1月


-番外編-
9月初旬にあちこちで姿を見たセンニンソウのかわいい白い花
(ちなみに白い4枚の花弁に見えるのは萼)。
すっかり老けて、ヒゲが生えていました。

(写真上:花期 9月上旬)
(写真下:果実 11月5日)

・・・花の時期が終わり、果実になっていたわけですが、この実の先に
ひょろりと伸びたふさふさのものを「仙人の髪」に見立てて、
センニンソウという和名がついたという説が有力だそうです。
種の姿を見て、なるほど納得です。

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