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【地区便り】レンジャーから「海だけではありません(篠山2)」
2005.07.21 土佐清水自然保護官事務所
篠山といえば、アケボノツツジと林床のミヤコザサというのが代表的な景観で、山頂付近は特に厳重に景観を保護する必要がある地区として、特別保護地区に指定されています。
その林床のミヤコザサが消えてしまったのです。
先日、国立公園内の土佐清水市竜串(たつくし)地区の桜浜に、アカウミガメが上陸した跡があると、連絡を受け、さっそく、確認をしに行ってきました。
犯人はシカでした。
シカによる食害は、日光や大台ヶ原をはじめ、全国的な問題になっているところですが、篠山も例外ではありませんでした。
10年ほど前からササの減少が目立ち始め、林床は、まるで草刈りでもしたかのようにきれい?な状態になってしまったのです。一部では土壌の流出も見られ、樹木への影響も懸念されました。
現在、環境省と地元愛南町では、まずシカによる影響を回避する必要があるとして、重要な地区をシカが進入しないよう防護ネットを張っています。
その効果は徐々に現れ始め、写真のように柵の外と中で植生が大きく異なっており、ミヤコザサも回復し始めています。
しかし、林床の植生が回復する一方で、同時にやらなくてはならないことがありました。
(M)(つづく)