ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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瀬戸内海国立公園 松山

154件の記事があります。

2014年09月09日今治のいきもの No,2

瀬戸内海国立公園 松山 上野 真梨子

こんにちは。

8月も終わり松山の国立公園展は無事終了しました。
ご来場下さった皆様、ありがとうございました。

先日今治市の休暇村へ行って来ました。

桜井海岸の松林やハマゴウの群落を歩いていると
たくさんの生き物に出会いました。
まず見つけたのは、シオカラトンボです。

□シオカラトンボ トンボ科 
黒い部分が多いのがシオカラトンボの特徴です。
一般的によく見られるトンボです。



□アゲハチョウ アゲハチョウ科
ハマゴウのあたりをずっと飛んでいました。
青い斑点がとてもキレイです。


□ツマグロヒョウモン タテハチョウ科
飛んでいると分かりませんが、とまると模様がたくさんあります。


マツボックリにくっついているテントウムシを見つけました。

次に、蛇池湿地に行きました。



設置させている木道を歩いていると、ニホントカゲを見つけました。

20cmくらいの大きさでした。
写真には撮れませんでしたが、
小さいトカゲやカナヘビも見ることが出来ました。


□ショウジョウトンボ トンボ科
夏の初めに見た時よりもさらに赤くなっていました。

日中はまだ暑いですが、
散歩がてら自然観察にぜひ出かけてみてください。


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2014年08月20日今治のいきもの

瀬戸内海国立公園 松山 上野 真梨子

こんにちは。
お盆は台風で雨が続きましたが、
今は夏空が広がっています。

今治市にある東予休暇村に行きました。
桜井海岸という白砂青松の海岸があります。
砂浜にはハマゴウが咲いていました。

○ハマゴウ クマツヅラ科
独特のにおいがあります。
昔はお香の代わりや燻って蚊よけにしたりと様々な方法で使用されていました。
見かけたらにおいと花の形を是非観察してみて下さい。


○センニンソウ キンポウゲ科
漢字で書くと仙人草。
名前の由来は実につく羽毛状のものが仙人のヒゲに見えることから、
センニンソウという名前になったそうです。
今回はそのヒゲを写真に納めるにはまだ早かったようです。
白い花が眩しいですが、4つの白い部分は萼だったそうです。
キンポウゲ科には多く見られる特徴です。
そしてもう一つの特徴が有毒。
草の汁が皮膚に付くとかぶれを起こすこともありますので、
触るときは注意して下さい。

その後は桜井海岸から休暇村本館へ続く遊歩道を歩きました。
少し歩いているとアオバトが鳴き始めました。
姿を探しましたが見つけられませんでした。
葉っぱと同じ色のアオバトを見つけるのは難しいです。
近くに巣があり警戒して鳴いているのだろう思います。
アオバトの鳴き声を聞いた事はありますか?
最初は少しうなったようにウーと鳴き、その後はアーオーと鳴きます。
うなり声のように聞こえると少し気味が悪いですが、
その後のアーオーと聞くとホッとします。

アカテガニの穴がたくさん開いていました。

じっとして待ってみましたが姿は見られず、
ですが、
上まで登って降りてきたときに出てきていました。

威嚇まではされませんでしたが、近づきすぎると逃げてしまうので距離を保ちながら写真撮影。

その後蛇池湿地に行きました。
とうとうサギソウが咲いていました。

○サギソウ ラン科
蛇池湿地に咲くサギソウは植えられたものですが、とてもきれいに咲いていました。
思っていたよりも小さく、はかなげでした。


○お知らせ~○
中国四国の国立公園展 
~アクティブレンジャーが伝える自然と活動~
が愛媛に回ってきました。
順番に回ってきていた写真展を松山市内で行います。

中国四国地方に勤務するアクティブレンジャーが撮った写真を
展示し、国立公園の自然や取り組みを紹介します。

○展示開場○
松山市都市環境学習センター
愛媛県松山市朝日ヶ丘1丁目1633-2 松山総合公園 管理棟1階
8月2日~8月31日まで開催。
(開館時間10時~16時30まで。月曜休館日)

↓詳しくはこちら↓
http://c-chushikoku.env.go.jp/to_2014/0801a.html

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2014年08月04日写真展開催!!

瀬戸内海国立公園 松山 上野 真梨子

台風が近づき松山は曇り空が広がっています。

中国四国の国立公園展が8月2日にスタートしました。
アクティブレンジャー(AR)が自然や、イベント風景を撮影した写真を展示しています。
各地で行われる活動や自然はすべて違います。
知らない場所の風景や美しい自然を是非ご覧下さい。

前日から写真展の準備を行いました。
台風の影響で雨が降ったり止んだりしていました。
愛媛県の会場は、「松山市都市環境学習センター」で行われています。
子供達がクラフト体験を行ったり、外で虫取りを行ったりと様々な体験が出来る場所です。

開場はスロープ状の壁を使って展示しています。
7カ所の写真を展示しているので、展示写真は30以上あります。
瀬戸内海を紹介したパネルもありますので、是非ご覧下さい。


アンケートもありますのでご協力お願いします。
展示写真のほかに松山で撮影した写真を名刺サイズにして置いています。
お子様向けに折り紙やシール・バッチを置いていますので、来られた際は是非お持ち帰り下さい。

都合が合えば是非お越し下さい。

○展示開場○
松山市都市環境学習センター
愛媛県松山市朝日ヶ丘1丁目1633-2 松山総合公園 管理棟1階
8月2日~8月31日まで開催。
(開館時間10時~16時30まで。月曜休館日)

↓詳しくはこちら↓
http://c-chushikoku.env.go.jp/to_2014/0801a.html
http://ehime-seitaikei.info/toshikan/

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2014年07月31日いその観察会

瀬戸内海国立公園 松山 上野 真梨子

こんにちは。
蝉の声も大きくなり、暑くなってきました。

7月26日(土)に海辺の生き物観察会を行いました。
当日の予想気温は33℃と高く、雲もなく快晴の空となりました。

海と空の青さが夏を感じます。
観察会日和ではありましたが、気になるのが熱中症です。
磯に行くと日陰がないのが難点です。
13時前にはぞくぞくと参加者の皆さんが集まりだし、
私にとって初めての観察会が始まりました。

【実施風景】
海辺の生き物観察会開始
オリエンテーションを行った後、講師の山本先生について行き、磯に行きました。

始めに、磯観察の諸注意を行いました。
潮が引き始めてまだ時間がたっていないので、
滑る場所があるので注意が必要です。
そして、一番大事なのが海に近づかない事です。
潮が引いているときは潮流も早くなり、
足を取られてしまうことがあるので注意が必要です。

磯の生き物観察

アラレタマキビについて
海水の当たらないような場所にいる貝で、
水槽に入れ海水を入れたらどうなっているか実験をしました。
みんなでたくさん取りました。
1つの水槽に入れて、観察会の後のお楽しみです。

岩の間に挟まっている生き物を見つけました。

知っている人?と聞くと、
「カメノテ」と元気よく答えてくれました。

タイドプールで生き物探しです。

生き物を探すときは石をゆっくりと動かして、
砂が巻き上がらないようにするといいよと先生に教わりました。

石の下には・・・。

ミミズハゼの仲間が見つかりました。
子供達は捕まえようとしたり、自分で見つけようと
探し始めました。


岩の高さによって見られる生き物が違います。
上には最初に見つけた「アラレタマキビ」がいました。

下にはどんな生き物がいるか探しました。

「ウニ」がいました。
水槽に入れると下から触手を出して動き始めました。


「わかめ」の標本の作り方を教わりました。
厚紙に挟むといいそうです。
わかめを拾って水槽に入れる子もいました。

岩にはもずくもくっついていました。


小さなオレンジ色と赤色のふわふわしたものを見つけました。
これは、「カイメン」という生き物です。
昔はカイメンをスポンジの代わりとして使っていました。

岩の下をのぞくと「イボニシ」が大量に集まっていました。
なにをしているかというと、産卵をしていました。
黄色の塊が、イボニシの卵です。

観察会中に産卵が見られるのはラッキーでした。


磯での観察を終えて、最初に捕まえた「アラレタマキビ」を見てみました。
アラレタマキビは水が苦手で、水につからないように上に逃げていました。
海に住んでいるのに水が苦手な生き物だと言うことを教わりました。

みんなで捕まえたカニや貝を種類別に分けてみました。





スガイ・イシダタミ・イボニシ・マツバガイなど
が見ることが出来ました。

カニ
ヒライソガニが一番多く見られました。
ほかにもベンケイガニの仲間やヤドカリを
見ることが出来ました。


スジエビモドキ
大きいものから小さいものまで取ってきてくれました。
このスジエビモドキは卵を抱えています。

今回はミミズハゼ以外の魚などが見ることが出来ませんでした。
磯の生き物は年々減っていると山本先生がおっしゃっていました。
海に出かけられる方は是非磯の観察を行ってみて下さい。
暑くなるので熱中症対策を忘れず行って下さい。


~お知らせ~
中国四国の国立公園展 
アクティブレンジャーが伝える自然と活動
が愛媛に回ってきました。
中四国を順番に回ってきていた写真展を松山市内で行います。

中国四国地方に勤務するアクティブレンジャーが
撮った写真を展示し、国立公園の自然や取り組みを
紹介します。

8月2日~8月31日まで開催。
(開館時間 10時~16時30まで。月曜休館日)
「松山市都市環境学習センター」で行います。

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2014年06月30日夏の香り

瀬戸内海国立公園 松山 上野 真梨子

暑くなってきましたが、皆様体調はいかがでしょうか?
愛媛は日差しが熱く感じるようになってきました。
夜には虫も鳴き始め夏が近づいてきています。

先日、今治市にある唐子浜へ行って来ました。
天気がよく、汗のにじむ日でした。貝やガラス片を
拾いながら歩きましたが、二枚貝が多く見られました。

白砂青松の海岸です。松の木が写真の奥まで続いています。

蛇越池にも行って来ました。

モウセンゴケとモウセンゴケの花です。
1cmもない小さな花でした。



今回見つけた昆虫を紹介します。
この写真はチョウトンボです。

□チョウトンボ トンボ科
蝶のようにひらひら飛ぶトンボです。
飛ぶ姿は黒い蝶のように見えます。
翅がきれいな、夏を代表するトンボです。

別日に撮ったチョウトンボです。鮮やかな翅が目を引きます。


□ショウジョウトンボ♂ トンボ科
オスは顔・胸部・腹部全体が赤くなるのが特徴です。
メスは黄褐色をしています。


□オオシオカラトンボ トンボ科
シオカラトンボに似ていますが、翅の基部に黒褐色の斑紋があり、
目が黒いのも特徴です。

午後は桜井海岸へ行って来ました。

桜井海岸では釣りを楽しむ方々をよく見かけます。
夏には海水浴客で賑わう海岸です。




□ハマナデシコ ナデシコ科
海岸に生える海浜植物です。紫色のきれいな花を咲かせます。
ナデシコは神の花という意味の学名が付けられ、
美しく神聖な花とされ親しまれています。


☆お知らせ☆
瀬戸内海国立公園80周年記念事業 自然とのふれあい行事
「海辺の生き物観察会in大角海浜公園」 を開催します。

□日時・・・2014年7月26日(土) 13:30~16:30 (受付13:00~)
□場所・・・大角海浜公園(今治市)
□講師・・・山本貴仁先生 (西条自然学校)
□内容・・・
大角海浜公園の初夏の海辺にて、潮だまり(タイドプール)にいる
生き物の観察を行います。
□参加費・・・100円(損害補償代・資料代)
□定員・参加対象・・・一般20名(小学1年生以上 *小学生は保護者同伴)

□持ち物・・・
水筒・濡れてもいい服(長袖・長ズボン)・軍手・タオル・筆記用具
・長靴又は濡れてもいい運動靴(マリンシューズ) 
*サンダル・クロックス不可
他、着替えの服・靴・防寒着・日傘・日焼け止めクリームなど

□申込締切・・・2014年7月18日(金)
□申込方法・・・
電話・FAXにて、参加希望者の住所、氏名、性別、生年月日、
電話番号を松山自然保護官事務所までお知らせください。

□問い合わせ・申込先・・・
松山自然保護官事務所 〒790-0808 松山市若草町4-3若草合同庁舎4階
TEL:089-931-5803 FAX:089-931-6813
(電話受付時間:平日9:00~17:00 *不在の場合もあります)
詳しくは、こちらもご覧ください。
http://c-chushikoku.env.go.jp/to_2014/0604a.html

参加お待ちしております。


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2014年06月11日磯の観察

瀬戸内海国立公園 松山 上野 真梨子

みなさん、こんにちは。
松山は梅雨に入り曇りの日が続き、雨が降っています。

5月28日に大角海岸に行って来ました。大角海岸は愛媛県の北部に位置する
公園で、砂浜と磯の2つの海岸があります。夏には海水浴やキャンプなどを
楽しむことが出来ます。
そこで、7月26日に「磯の観察会」を行うことになりました。磯では潮の
干満差でタイドプールという小さな水たまりができます。磯に生息する
生き物を間近に見るチャンスですので、講師に西条自然学校の山本先生を
招いて行います。

午前と午後の2回大角海岸へ、下見もかねて磯の観察を行ってきました。

○ウミウの大群
100羽近くの大群が一斉に飛ぶところを写真に納めました。


○上の写真が11時に撮影した写真、下の写真が15時に撮影した写真
潮が引くことで岩の先端に行くことが出来るので、釣りを楽しみに
来られる方々が多く見られました。


○潮が引きタイドプールが出来ています。

○主にカニや貝がおり、魚やエビも見ることが出来ました。

○イソギンチャクもいます。
左の写真は(手が当たり)閉じている状態です。よく見ると周りに巻き貝が
たくさんいました。
右の写真は通常時のイソギンチャクです。

下見もかねて観察を行いましたが、生き物を探していると楽しくて時間を
忘れてしまいました。本番の日が楽しみです。
これから暑くなってくると、見られる種類も増えていくので観察会の日に
たくさん見られたらうれしいです。

~お知らせ~
瀬戸内海国立公園80周年記念事業 自然とのふれあい行事
「海辺の生き物観察会in大角海浜公園」 を開催します。

○日時・・・2014年7月26日(土) 13:30~16:30 (受付13:00~)
○場所・・・大角海浜公園(今治市)
○講師・・・山本貴仁先生 (西条自然学校)
○内容・・・大角海浜公園の初夏の海辺にて、潮だまり(タイドプール)にいる
生き物の観察を行います。
○参加費・・・100円(損害補償代・資料代)
○定員・参加対象・・・一般20名(小学1年生以上 *小学生は保護者同伴)

○持ち物・・・
水筒・濡れてもいい服(長袖・長ズボン)・軍手・タオル・筆記用具
・長靴又は濡れてもいい運動靴(マリンシューズ) 
*サンダル・クロックス不可
他、着替えの服・靴・防寒着・日傘・日焼け止めクリームなど

○申込締切・・・2014年7月18日(金)
○申込方法・・・
電話・FAXにて、参加希望者の住所、氏名、性別、生年月日、
電話番号を松山自然保護官事務所までお知らせください。

○問い合わせ・申込先・・・
松山自然保護官事務所 〒790-0808 松山市若草町4-3若草合同庁舎4階
TEL:089-931-5803 FAX:089-931-6813
(電話受付時間:平日9:00~17:00 *不在の場合もあります)
詳しくは、こちらもご覧ください。
http://c-chushikoku.env.go.jp/to_2014/0604a.html

小学生の夏の自由研究の題材に使えそうな観察会です。
ご家族での参加もお待ちしております。


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2014年05月20日初夏

瀬戸内海国立公園 松山 上野 真梨子

こんにちは。

晴れた日の日中は暖かくなってきました。たまに雨が降ると気温差が大きく、寒く感じるときもあります。まだ朝晩も冷えるので体調管理に気をつけてください。

晴れの日を見て外に出かけています。
5月9日は笠松山へ行ってきました。平成20年に山火事により消失した、植生の回復状況を見るために巡視に行ってきました。

暖かくなり木々が茂り始めていますが、遠くからでも土の部分が見えています。

GWを過ぎ、暖かい日が続き昆虫たちが増えてきています。笠松山に登ると、まず見つけたのはトンボです。集団になって飛んでいました。そろそろ、トンボが色々なところで見ることが出来るようになっていきますね。


火事で焼失した部分には植樹された木々がありますが、まだ岩肌が見えるところもあります。尾根沿いが遊歩道となっており、植樹された木々が茂っているのがわかります。


遊歩道の周りには焼けた木々があります。


下草にはシダ類が多く見ることが出来ました。徐々にシダ以外の草花が増えていくと思います。

5月13日は今治市の東予休暇村近くの蛇越池にも行ってきました。湿地もあり夏には湿地特有の植物を見る事が出来ます。


手前側は湿地になっていて、奥に池があります。木道があるので湿地の中を見て歩くことが出来ます。今は食虫植物のモウセンゴケが成長途中でしたが、見ることが出来ました。他にも、ニガナやニワゼキショウなどの植物が見られ、花の蜜を吸おうとチョウも飛んでいました。


左:ニガナ キク科
  5枚の花びらで、花の先端がギザギザなのが特徴的です。
右:ニワゼキショウ アヤメ科
  花全体は薄紫色をしていて、花の左に球形の果実が付いています。
場所によって花の色が違うので、ぜひ見てみてください。


左:シオヤトンボ♂ トンボ科
  シオカラトンボに似ていますが、目が水色がかっており腹部が少し太めです。
右:ベニシジミ シジミチョウ科
  ニガナの蜜を吸っている、春型のベニシジミ。夏型は色が黒っぽくなります。

もっと暑くなっていけば植物も虫も増えていくので、今後も蛇越池を紹介していきたいと思います。

そして、休暇村で松の木の松食い虫調査を行いました。松食い虫に寄生されると枯れてしまいます。枯れてしまった松の撤去と健康な松を守るために、調査してきました。私にとっては久しぶりの調査でしたが、終わると達成感がありました。

まだまだ、わからない植物・昆虫ばかりなのでどんどん勉強して覚えていきたいと思います。これから日に日に暑くなりますが、外に出るときは暑さ対策を十分にして出かけてください。

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2014年04月18日愛媛めぐり

瀬戸内海国立公園 松山 上野 真梨子

初めまして、新しく4月から松山事務所に着任しました上野です。これからAR日記を更新していきますので、よろしくお願いします。

着任してから瀬戸内海国立公園を見て回っています。まず始めに鹿島に行ってきました。名前の通り鹿がたくさんいました。鹿島の周囲は1.5Km、標高114mの島です。船にも鹿の模型がついていました。島全体が国立公園になっていて、登山道もあり、桜がきれいに咲いていました。頂上には展望台があり、瀬戸内海の眺めがいい場所でした。周囲の木々でシジュウカラがよく鳴いていました。


左の写真はオスの子鹿です。まだまだ角が小さめ。これから立派な角になっていきますね。
右の写真は鹿が食べた木の幹です。鹿は雑食なので何でも食べます。食害にあった木がたくさん見られますが、鹿は生きていくために食べるので、悪気はありません。ですが、自然を守っていくためにはこのような樹木被害は重大な問題ですね。

5月3日・4日には北条鹿島まつりが行われます。年に一度の「大注連縄(おおしめなわ)の張り替え」、ぜひ参加してみてください。たくさんの鹿が出迎えてくれますよ。


今治市にある東予休暇村に行ってきました。桜が満開でちょうどいいタイミングでした。朝晩は冷えますが、お昼頃にはぽかぽかしていい天気でした。少し歩くと汗が出てくるようになりました。でも、瀬戸内海からの風が吹き抜けていくので、とても気持ちがよかったです。




園路を登り、撮った写真です。コバノミツバツツジが咲き、バックには瀬戸内海が見えています。ピンク色のきれいな花です。ハチも蜜を求めて飛ぶようになってきたので、触るときは気をつけてください。




○コバノミツバツツジ ツツジ科
葉が三つ付くのが特徴です。
4月頃が開花時期です。花色は白や赤までたくさんあり、休暇村付近では紫に近い色をしています。桜と同じように花が先に咲くので、葉はまだ見えていません。

4月8日はしまなみ海道を通り国立公園のある島々を見てきました。弓削島の海岸が国立公園になっています。夏になると海水浴場は親子連れでいっぱいになるそうです。

そこで写真を撮っていると、メジロが近くに来て鳴いていたので、撮ってしまいました。メジロの鳴き方は複雑ですね。警戒されてかいっぱい鳴いていました。

○メジロ メジロ科 
スズメ大の12cmくらいの大きさです。目の周りが白いアイリングが何よりの特徴ですね。少し暗めの黄緑色をしていて、胸から腹にかけて白色です。


その後は、岩城島の国立公園を訪れました。フェリーで5分ほどの場所にあります。岩城島は積善山が国立公園になっています。標高は369.8mです。山頂近くまで車で行けるので便利ですよ。桜もきれいに咲いて登山者の目を癒やしてくれました。

この写真は展望台からの写真です。桜のロードが続いているのが、きれいですね。後ろは瀬戸内海の穏やかな海が見えています。

帰りも瀬戸内海を堪能しながら帰りました。

 4月16日は興居島に行ってきました。興居島は泊港と由良港の二つの港があります。今回は泊港行きのフェリーに乗って行き、小富士山に登り巡視を行いました。標高は282mあります。山を歩くとたくさんの植物を見ることが出来ました。


○スミレの群生

左(アケビの花) 右(ムベの花)
○アケビ科 どちらもアケビ科ですが、花の形は全然違いますね。
どちらともツル性で秋頃に実がなります。食べることが出来ますが、その際は虫などに注意してください。

山頂にたどり着くと、鳥居がありました。地元の方がお祭りの時などに使う神社があり、そこでお昼を食べてさせていただきました。少しかすんでいますが、景色はよかったです。

その後は、興居島の海岸を巡視しました。(自転車の貸出しも行っているので自転車で探検するのもいいですね。)
砂浜の海岸を歩いていると潮が引いてきたので、いつもは海の中にいる藻類が見え始めてきました。


砂浜部分を歩きました。

左の写真はアサリなどの貝殻です。潮が引いてたくさん見ることが出来ました。他にも、サザエやマテガイ、イタヤガイなどがありました。右の写真はハスノハカシパンです。割れてなくてきれいな状態のものでした。

海浜植物です。


同じ場所から約1時間位時間を置いて撮影した写真です。

潮が引いているのがよくわかります。サギ類が魚を狙って飛んできたりしていました。

この日は、小富士山に登り、ビーチコーミングも行えて、たくさんの植物を見ることが出来ました。充実した1日でした。

これから、AR日記更新していきますのでぜひ見てみてください。これからイベントなどありましたら、随時情報を流していきたいと思っています。よろしくお願いします。



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2013年09月10日東予で見つけた昆虫

瀬戸内海国立公園 松山 齋藤明光

朝晩はすっかり気温が下がり、日中も風が気持ちよく過ごしやすくなってきました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

先月、夏の定点撮影のため桜井海岸へ行ってきました。お盆時期で、桜井海岸・キャンプ場には100人近い利用者がいて、大変賑わっていました。

【定点撮影:桜井海岸 パノラマ撮影】
パノラマ撮影の定点写真からも、小さくですが左側の砂浜に海水浴客がいるのがわかります。

少し遅くなりましたが、この7,8月に桜井海岸一帯で見られた生物を紹介します。

桜井園地を歩いていると、数匹で飛び回るトンボが…

【左:シオカラトンボ♀ 右:シオカラトンボ♂】
1匹のメスのシオカラトンボに2匹のオスのシオカラトンボがメスをめぐって争うように飛んでいました。

【シオカラトンボ♂】
枝に留まっていたシオカラトンボに近づいて撮影。水色の目がじっとこちらを見ていました。

定点撮影のために、桜井海岸の大崎ヶ鼻側の遊歩道を歩いていると大小様々な穴があいていました。

【遊歩道】
セミの穴かなと思ったのですが、表面の土のすぐ下には硬い岩があり、穴も深くなかったのでセミではなさそうです。

少しの間、その場でじっとしていると…



【アカテガニ】
穴の中からアカテガニが出てきました。写真左は、私が近づいたため立ち上がってはさみをこちらに向け威嚇のポーズをしています。
よく見ると岩の隙間に何匹もアカテガニが身を潜めていました(写真右)。

山林内の遊歩道になぜカニがいるの?と驚かれるかもしれませんが、アカテガニは海岸や河川から近い山林内に生息しています。海岸のすぐ近くに森林があることは、アカテガニにとって重要な生息環境になっています。

同じ場所では、山林からの水が岩を伝って流れ出ているところにモンキアゲハが留まっていました。

【モンキアゲハ】
少し分かりづらいのですが、羽根を広げると白い模様が見えました(写真右下)。

他にも森林内の遊歩道を歩いているとアゲハチョウが数種類飛んでいました。

【左:カラスアゲハ 右:アオスジアゲハ】
モンキアゲハやカラスアゲハはミカン科を食草とするため、柑橘類の自生や栽培が多い瀬戸内海では、よく見かけられます。
アオスジアゲハも、食草はクスノキやタブノキですが、照葉樹の多いこのあたりではよく見かけられます。

蛇池では、ひらひらと飛ぶ姿が蝶のように見えるチョウトンボがいました。

【チョウトンボ】
人だけじゃなく、昆虫も賑わいを見せる桜井海岸一帯。
次は秋の昆虫が桜井海岸を賑わせてくれることでしょう。

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2013年08月09日夏の植物

瀬戸内海国立公園 松山 齋藤明光

連日、猛暑が続いていますが、みなさま体調など崩していませんでしょうか。

夏休みになり、平日も公園内へ巡視に行くと家族連れで賑わうようになりました。
海水浴にキャンプ!!くれぐれも怪我のないように自然を満喫してください。

夏の植物もぐんぐん成長し、花が見頃となっています。
7月下旬と先日行った公園巡視で見られた植物をご紹介します。

瀬戸内海国立公園愛媛県地域の中で特別離れた場所にある佐田岬。そこに向かう三崎町の途中の山林で見つけたウバユリです。



【ウバユリ(7月23日撮影)】
山林内でもひときわ茎を高く伸ばし、花をいくつも咲かせていました。名前の由来は、花が咲く頃には葉が枯れてしまうことから、葉と歯をかけて歯がない姥(うば)にたとえてつけられたそう…。

こちらも、山林の日当たりの良い道路脇や田んぼのあぜに見られる同じユリ科のオニユリ。
鮮やかなオレンジ色に黒い小さな斑点模様は道路脇や田んぼのあぜに咲いていても、一目瞭然。夏らしい花だなぁと感じます。

【オニユリ(7月23日撮影)】
オニユリや他のユリ科の仲間も花の見頃は7月ですが、旅行などで山道をドライブする際は、道路脇に咲き終わりのユリの花を見つけることができるかも。

こちらは、8月2日に公園巡視を行った蛇池の様子。

【撮影日8月2日】
蛇池のシンボルであるサギソウがたくさん咲き、見頃を迎えていました。
泥中に捕虫囊を持ちプランクトンなどを栄養とする食虫植物のムラサキミミカキグサ。こちらは、見た目が15~20㎝程度の小さな植物なので蛇池の中の木道を歩きながらよくよく探してみてください。
そのほかにも、蛇池の植物の周りには、ひらひらと飛ぶチョウトンボが見られました。

これから、どこかへ行こうと思っている方。国立公園で自然散策などいかがでしょうか?また、既に行き先が決まっている方も道中の夏の植物探しなど、花を探してみるのもおもしろいかもしれません。


最後に……
先月行ったふれあい行事「海辺の生き物観察会in大角海浜公園」の結果報告が中国四国地方環境事務所のHPに掲載されています。
当日見られた生き物を写真と簡単な解説付きで講師の山本氏がまとめてくださいました。PDFにして添付しているので、是非ご覧下さい。
http://c-chushikoku.env.go.jp/to_2013/0807a.html
↑中国四国地方環境事務所HPより

身近に見られる磯の生き物がわかりやすく載っています!!

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