ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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大山隠岐国立公園

162件の記事があります。

2015年08月13日中海・子どもパークレンジャーが開催されました!!

大山隠岐国立公園 伊藤信広

ご訪問ありがとうございます!

「水鳥公園の生き物図鑑を作ろう!」ということで、2015年8月7日(金)~8月9日(日)9時半から

12時半までの3日間にわたり、中海の米子水鳥公園で開催されました。この3日間で陸や水中にい

る生き物をたくさん見つけて白紙の図鑑ページにスケッチをして、最終日にスケッチした図鑑ページ

を1冊にまとめて生き物図鑑を完成させよう!ということで、連日、元気な子ども達が32名参加しま

した。スタッフには地元・島根大学で昆虫を研究し、水鳥公園長年活動をしている大学生3名に協力

をお願いしました。

1日目 2015年8月7日(金)

○子どもパークレンジャー任命式の様子

有山上席自然保護官より、子ども達にレンジャー任命書が次々と手渡さ

れました。子ども達にとってきっと一生の思い出に残ることと思います。

そして将来への飛躍が楽しみです!

○レンジャーの仕事の説明

レンジャーってどんなところで活動をするの?

そして国立公園ってなんだろう?

国指定鳥獣保護区、ラムサール条約登録湿地など大切なお話がさわや

かで元気一杯の今泉アクティブ・レンジャーから子ども達に伝えられまし

た。子ども達はお話に熱心に聞き入っていました。そしてときおりクイズも

交えて説明が行われました。それに対して積極的に答える子どももいま

した!

○上昆虫を探して図鑑書きの説明

米子水鳥公園の桐原指導員から3日間の全体の流れと

今日の昆虫採取について、きめ細かく説明が行われま

した。

○さあいよいよ昆虫採取のはじまり~

桐原指導員から、現地において昆虫採取のてほどきがは

じまりました。たも網の大切な扱い方から昆虫の取り方まで

基本のお話がありました。目からうろこのが落ちるような、

昆虫採取のテクニックが伝授されま

した。かくゆう私も大変勉強になりました!

○昆虫を採取しました!

先生から網の扱い方をならったばかりですが、子ども

達は少し悪戦苦闘していました。捕獲された虫は網の

上に登ってくるという習性を生かして、上にあがってきた

虫の下の網を手で絞っている様子です!

お友達も共同作戦に乗り出しお手伝いしています!

○昆虫のスケッチがはじまりました

昆虫採取が終わりました。そして次のステップは採取した

昆虫の図鑑作りにはいりました。所定の用紙にまず今日の

日付、天候採取した場所など記入します。そして昆虫の名

前を水鳥公園の資料などで確認します。なかには名前がな

かなかわからなく奮闘している子どももいたりして、一緒に

お手伝いしたりしました♬

○初日の昆虫採取の観察結果はいかに~

さあ初日のレポートが完成しました!

時間をかけて、昆虫の体の長さ、虫眼鏡で細かい特徴を調査

して昆虫の姿をスケッチしました。そして、そのうえから色鉛筆

をつかって色塗りし、その昆虫をじっとながめて書いた特徴な

どが書かれています。普段から慣れている子どもは、短時間

で何枚も作成していました。

初体験の子ども達はけっこう大変そうにみえましたが。

やり終えたときの表情にはほっとした印象を受けました!

○とれた昆虫たち(2015年8月7日)

今日1日でとれた生き物たちは、カブトムシ、エンマコオロ

ギコアオハナツムリなど全部で35種類でした。

子ども達の奮闘でこんなに多くの種類の昆虫が、水鳥公

園に生息しているのだなとびっくりしました。

2日目 2015年8月8日(土)

○水生生物を探して図鑑書き

さあ2日目がスタートしました。

晴天の中、桐原先生から水槽の持ち方などについて大事な

お話がありました。昆虫かごと、水槽かごは持ち手が違うこと

を説明されました。そもそも昆虫採取のかごと、水生生物の

かごはよく似ていますが、よくよく聞くと違うのですね!

○水生生物採取のはじまり~

桐原指導員から、現地にて水生生物採取の前に、ここは貴重

な鳥の生活場所であり普段は入られない場所という説明があ

りました。また安全上などの大事なお話がありました。そして

水中用のたも網の扱い方から水中生物の採取テクニックが話

されました。

○さあどこにいるのかな~

最初のうちはなかなかみつかりません。

たもを何度も何度も水中に入れてすくっているようすです。

あ~いないよ~とつぶやく子どももいました!

○とれたはずなんだけど~えっいないよ~

たもですくって、確かにとれたはずなんだけど・・・。

姿がみえないよ~。目をこらす子どもです。

う~んいないよ~。このあと気を取り直して再び採取にとり

かかりました。がんばって!!

○水生生物のスケッチがはじまりました

水生生物の採取が終わりました。次のステップは採取した

生物の図鑑作りに入ります。昨日と同様に所定の用紙に

日付、天候、採取した場所など記入します。そのあと生物

の名前を資料等で確認します。

そしてスケッチがはじまりました。

○採取したメダカは専用の小型水槽に移されて観察がされる。

○とれた水生生物(2015年8月8日)

2日目の今日1日でとれた水生生物は、メダカ、スジエビ、

スジヒラタガムシなど全部で16種類でした。

子ども達は一生懸命に暑さに負けずがんばって水生生物

を採取しました!

3日目 2015年8月9日(日)

○水辺の野鳥を観察して図鑑を書き、図鑑をまとめて完成

さあ!最終日になりました。最終コーナーを回るところで

す。子ども達も少し疲れが出ているころと思いますががんばり

ましょう!そして桐原指導員から本日の説明がありました。

○望遠鏡はこうして操作をします~

まず、望遠鏡の操作方法を習います。

みんな先生のお話をよく聞いていますね。

なんといってもちゃんと見えていないとスケッチできないぞ!

○さあ望遠鏡をのぞいて野鳥観察のはじまり~

おっ!はやくもスケッチの手が動いています!

そして奥の女子は遠くの野鳥を観察しているようです。

望遠鏡を見ながらスケッチはなかなか手強いのかも?

○巨大画面で野鳥をクローズアップ!

やりますね~。望遠鏡をのぞくもよし。

巨大画面で野鳥をクローズ!アップ!もよし。

これならスケッチしやすいぞ!

山鳥と違い、水辺の鳥はじっとしてくれますね!なぜでしょう

ね?

○こちらは亀さんです。

うーん。丸太に亀さんが乗っていますね!

やはり亀さんも高いところが好きなのかな?

亀さんがいなくならないうちにスケッチをがんばりましょう!

子ども達も亀さん同様に腰を落としてじっくりスケッチに取

り組んでいます~。

遠いタンザニアではゆっくりゆっくりのことをポレポレと言い

ます。みんなもポレポレでいきましょう!

○いよいよ図鑑の製本にはいりました!

さあ、野鳥観察も完了しました!

初日の陸上昆虫の図鑑、そして2日目の水生生物の図鑑、

今日の野鳥の図鑑をすべて合体して製本作業に入りまし

た!瀬川レンジャーが最後の製本のお手伝いをしています。

今日、見られた鳥などは、チョウヒ、カルガモ、マガモなど全

部で13種類にものぼりました!

初日の陸上昆虫が35種類、2日目の水生生物が16種類。

今日を合わせて合計64種類にもなりました。本当にたくさ

んの種類が観察されました。

○瀬川レンジャーから3日間のまとめと終了式の様子

それぞれの子ども達はこの3日間を短くも長くも感じたのかも

しれませんが、自分の手で生き物図鑑をつくったことは、大き

な財産になり自信にもつながることと思います。

最後までやりとげることが大切とあらためて感じました。

本当に子ども達をはじめ、関わったすべてのみなさまありがと

うございました。おつかれさまでした。


○結びに

この3日間で、多くの陸上昆虫、水生生物、水辺の野鳥等を観

察できたのも、これらの生物がいたおかげです。

子ども達は将来それぞれの道を歩んでいきますが、忘れていけ

ないことは、生き物をいたわる心です。どんな職業についてもこ

れだけは忘れないでくださいね。

どんな小さな命も大切に、きずつけないでいたわりましょう。


最後までごらんくださりありがとうございました!

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2015年08月11日【島根・隠岐】名垣の講演がありました!

大山隠岐国立公園 久永剛大

知夫里島の名垣

知夫里島の名垣

 

 島根県沖の日本海に浮かぶ隠岐諸島は、貧栄養な土地から効率的に作物を得るため、中世から1970年代まで、放牧と畑作を交互に繰り返す「牧畑(まきはた)」と呼ばれる独特の農法が営まれていました。この牧畑には、耕作地などを区切るため名垣(みょうがき)と呼ばれる石垣が作られており、石垣と放牧地が作り出す風景は国立公園を象徴するものとなっています。しかし、近年、高齢化などにより、石垣の管理が行き届かず、一部が崩壊しつつあります。

 今般、環境省のグリーンワーカー事業において、知夫村和牛改良組合の協力のもと、名垣をどのように維持管理するかを考える講演会を開催しました。講演会では、和歌山県世界遺産センターの辻林浩講師をお招きして、世界遺産・熊野古道で行われている住民やボランティアによる参詣道の維持・補修(道普請:みちぶしん)の事例をご紹介いただきました。

 今回の講演会によって、名垣の維持・補修が、地域の資源を守るだけでなく、観光や教育の振興にもつながる可能性を強く感じました。

 

講演会の様子講演会の様子

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2015年07月24日環水平アーク 【島根の自然】

大山隠岐国立公園 松江 宇佐美 裕太

 
6月に三瓶山で蝶類の調査に出たときのことです。
調査を終えて空を見上げると、美しい虹のようなラインがかかっていました。

 

環水平アーク

 
帰ってから調べてみると、環水平アークと呼ばれる気象現象であることがわかりました。

 

 

さかさ虹

虹が上に凸の放物線を描くのに対し、環水平アークは下に凸の形になります。
したがって「さかさ虹」とも呼ばれるようです。

 

初めての光景に山で出会えるとは幸運でした。

 

 

東の原 観光リフト

調査や縦走をするときは東の原の観光リフトにお世話になります。

風がきもちいい!

 

 
最近三瓶で見ることのできた蝶類です。

ウラギンヒョウモンジャノメチョウ

      ウラギンヒョウモン         ジャノメチョウ

 

ムラサキシジミ ベニシジミ
     ムラサキシジミ           ベニシジミ

 
もっといろんなチョウが飛んでいますよ!

 

三瓶の少し前の様子を知る方にお話では、ここ数年姿が確認されていないウスイロヒョウモンモドキも20年前には数百と見られたそうです。
原因は草原面積の減少や管理手法の変化でしょうか。 


10年後も変わらぬ生態系が見られるようみんなで三瓶の自然を守っていきたいですね。

 

 

 

☆☆オマケ☆☆

 

アナグマ

先日三瓶周辺の中国自然歩道にてアナグマに出会いました。

カメラと目が合うと一瞬固まり、そして慌てて逃げていきました。

これがツキノワグマだったらと思うとゾッとしますが...

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2015年07月17日【大山 夏のお花畑~ユートピア尾根~】

大山隠岐国立公園 大利茜

大山には、弥山(標高1709m)を目指す「夏山登山道」や「行者登山道」の他に、夏場に人気のルートとして「ユートピア登山道(通称)」があります。大山を西側(米子市側)から眺めて左側に突き出たピーク「三鈷峰(標高1516m)」を間近に望むことができるルートです。大山寺より元谷、そして上宝珠越と、北壁を眺めながら谷伝いに歩く変化の多いルートで、無雪期の総合的な歩行技術を必要とする中・上級者向けのコースでもあります。稜線上に見える「ユートピア避難小屋」を目指し、汗を流して険しい道を歩きます。

 

<険しい登山道をのぼります>     <三鈷峰、その奥には日本海が見えます>

 三鈷峰

夏になるとこの稜線付近にはたくさんの高山植物が咲き乱れ、美しいお花畑となります。ナンゴククガイソウ、オオバギボウシ、カラマツソウ、シュロソウ、シモツケソウ・・・色とりどりの花々が一面に咲くその様子を見ようと、多くの人が訪れます。

元谷方面 稜線

<この日は少しガスがかかっていました> <お花畑が現れました>

 

今回はこの登山ルートの巡視と、高山植物の現状調査、そして高山植物保護のための看板設置へ行ってきました。お花畑の中を縫って歩くようになっている登山道ですが、近年、お花の写真を撮るために足を踏み入れたり、より眺めの良い場所を探して登山道を外れて歩いたりと、植物が踏み倒され、地面がむき出しになっている箇所も目立ちます。いつまでも美しいお花畑が保たれるためには、登山者の皆さんのご理解とご協力が必要です。こうして注意喚起の看板を立てることから、利用者の皆さんがルールを守り、植物を守り、自然が守られていくことに繋がるよう願います。

 植生保護看板避難小屋

    <植生保護の看板>       <避難小屋とシモツケ>

 

登山道沿いに見られた植物たちをご紹介します。

ヤマジノホトトギスイワキンバイ

シモツケサンカヨウホソバノヤマハハコダイモンジソウイヨフウロ

<写真左上から右へ>

ヤマジノホトトギス、イワキンバイ

シモツケやクガイソウ、サンカヨウ(実)、ホソバノヤマハハコ

ダイモンジソウ、シュロソウ、イヨフウロ

 
 

皆さんも、このシーズンならではの美しい自然を楽しんでくださいね。

コケ

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2015年07月16日ユウスゲが咲いてます

大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太


急に暑くなりました。
三瓶のふもとではユウスゲが綺麗に咲いています。

 

ユウスゲ

植栽活動によってかなり数は増え、花も大きく色も目立つのですが、
夕方にしか咲かないので素通りされてしまうことも多いかもしれません。

 
その他いまの時期に西の原周辺で簡単に観察できる野草

 

マイサギソウ、ネジバナ、ツリガネニンジン、コマツナギ

マイサギソウ ネジバナ

ツリガネニンジン コマツナギ

 

 

クララ、チドメグサ、オオバギボウシ、カセンソウ

クララ チドメグサ
オオバギボウシ カセンソウ

 

もっともっとたくさんの種類が咲いてますよ!

 

今年に入ってから盗掘に関する情報も聞こえてきます。
花は撮るだけ、採っちゃだめです。

 

それでは台風に気を付けてお過ごしください。

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2015年06月24日第2回 宍道湖子どもパークレンジャー 【イベント】

大山隠岐国立公園 松江 宇佐美 裕太


冬に続いて宍道湖で子どもパークレンジャーを開催。今回は生き物調査です!

 

宍道湖は国指定鳥獣保護区であり、ラムサール条約によって国際的に重要な湿地であると認められています。

さらに宍道湖とその周辺の湿地は希少な湿地生態系が残る場所として日本の重要湿地500に選ばれています。

 

自然を守ろうとするとき... 最初にすべきは「現状を知ること」ですね。

秋鹿小学校5年生のみんなにお願いして、一緒に宍道湖、秋鹿川と岡本川の生き物調査をしてもらいました!

 

秋鹿川の岸にはカニがいっぱいいます

秋鹿川にはカニがいっぱい

 

いきものを探すこどもたち

岡本川にはカエルやハゼがいっぱい

 

有名なトノサマガエルも準絶滅危惧種
でもここにはたくさんいますね!

  

シマヘビ

カエルがいるところにはヘビもいます
みなさんはヘビに触れますか...??

 

ザリガニの大きさを測ります

アメリカザリガニもいます... 16.5cmの大物でした

じつは貴重な水草をちょん切ってしまう困ったさんなのです

 

イチョウゴケ

イチョウゴケ(準絶滅危惧種) たんぼに浮かんでいました。

 

 

こどもたちからは

 

「さかなの捕まえ方がわかった」

 
「ヒルにはじめてさわった」

 

などの感想がありました。それぞれがはじめての体験をできたようですね!

 

子どもパークレンジャーは子どもたちに自然保護官(レンジャー)と一緒に活動・自然環境学習を体験してもらうプログラムです。今後は調べてもらったことを発表してもらう予定もあります。

 

貴重な種や生態系を脅かす種もいました。

子どもたちが何に興味をもってまとめていくか楽しみです。 

 
みんなこれからもよろしくね!

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2015年06月22日☆国立公園大山の野鳥☆ (春~初夏シリーズ)

大山隠岐国立公園 伊藤信広

ご訪問ありがとうございます!

春から初夏にかけて大山で撮影した野鳥を紹介します。

さて、大山は古くから「野鳥の宝庫」と言われています。

大山に野鳥が多い理由は、ブナ林を中心とした広大な広葉樹林を持っているからと言われています。

そしてその林は樹木の種類が豊富であり、年月の経たものが多く、林の中には低木がおい茂っていることと、阿弥陀川、地獄谷、一の沢、二の沢、三の沢、南光河原などその他の豊富な水飲み場があり、野鳥たちにとってこの上ない生活の場になっています。

そして、大山は傾斜がきついため、至る所に林縁帯が出来て、それが野鳥の生息と営巣に極めて都合のよい条件を作っていると言われています。

また、大山は日本海に面した独立峰のため、大陸から渡ってくる冬鳥、南方から渡ってくる夏鳥にとって、大山は長い旅の目標となり、または休憩していく、中継地「鳥の駅」とも考えられます。

大山は、あらゆる面で野鳥のパラダイスとしての条件がそろっています。

これは大山に、鳥越峠、文鳥水、駒鳥避難小屋など鳥のつく名前があることからもうなずけます。

それでは、「大山の野鳥」のはじまり~はじまり~♪♪

○4/18(土) キビタキ(下山キャンプ場)

正面から見たキビタキ。後ほど背面から見たキビタキを紹介します。

夏鳥で4月下旬から5月上旬にかけて東南アジアから育った土地に戻ってきます。

声も美しくブナ林の歌姫です!

ピーピツ、ピテキーピッピッイ、ピックルル、ポッピピピロと明るく大きな声で鳴きます。

(夏鳥 ヒタキ科)

○4/18(土) オオルリ(阿弥陀堂コース)

この鳥も遠い南の国から帰ってきます。

背面はルリ色で白い腹。

ウグイス、コマドリと共に日本の三名鳥と言われるほど姿も声も美しい。

鳴き声はピールリ、ポッピーリ、ピーリ、ルリルリピピピとゆるやかで美しい。

(夏鳥 ヒタキ科) 

○4月25日 モズ(大山博労座)

鏡ヶ成で良く見られる鳥ですが、大山博労座ではあまり見かけない鳥です。

平地、低山地の林などで繁殖します。

頭部が赤褐色で背は灰色、尾、翼ともに黒褐色、翼には白斑があり(オスはこれを欠く)下面は淡赤褐色。

キィー、キィー、キィーキチキチキチなどで大きな声で鳴きます。

(スズメ目 モズ科)

○4/25(土)カワラヒワ(米子市)

美しい緑褐色をおびた鳥。

冬期は大群をなして飛びます。

飛行中にキリ、キリ、キリ・・・と鳴き、こずえに止まって

ジュウイとかビーン、ピッ、ピッ、ピッとさえずる。

(スズメ目 アトリ科)

○5/2(土)キセキレイ(大山博労座)

下面が黄色、背面が灰色で尾は黒い。

飛び方は深い波状で飛ぶのが特徴。

オスは夏鳥ではのど全体が黒色となり、全体が淡色な雌との区別がつきやすい。

鳴き声は、チッチッとかチチッチチと細く鋭く鳴く。

夏暑さがきびしくなると山深く登っていく。

(スズメ目 セキレイ科)

○5/2(土)キビタキ (大山増兵コース)

背面から見たキビタキ。

黒い翼に黄色と白い紋がよく目立ち、姿も美しく南方系の色彩の強い鳥です。

高木の木洞などを利用して営巣することが多いと言われています。

(夏鳥 ヒタキ科)

○5/3(日)シジュウカラ(大山増兵コース)

頭は光沢のある黒色、背は青灰色。

のどから腹まで黒色の太いネクタイが目立つのが特徴。

キツツキの古い巣や木洞をリフォームして巣をつくる。

鳴き声はチープ、チープ、ピーツクとかシパ、シパ、チュパ、チュパと早口。

(スズメ目 シジュウカラ科)

○5/5(火)ヒガラ(文殊越付近)

のどのあたりに三角形の蝶ネクタイ、翼の白い線が二本あり体が小さく尾がうんと短い。

初夏の森でまだ明けやらぬうちから鳴き出すのがヒガラ。

さえずりは澄んだ高い声で早口にチペ、チペとかツピンなど繰り返し鳴く。

(スズメ目 シジュウカラ科)

○5/10(日)カップルのシジュウカラ(大山健康の森)

駒鳥小屋からの鳥越峠を通過し、健康の森を歩いていました。

そこで二羽のシジュウカラに出会いました。

一羽は実のようなものをくわえて、もう一羽は、巣作りに必要な苔を繰り返し口にため込んでいました。

それは心暖まる共同作業に見えました。

(スズメ目 シジュウカラ科)

○5/25(月)ホオジロ(大山博労座)

明るい場所を好む鳥で、長めの尾と、赤っぽい体色、オスの頭部は、

黒と白の対比があざやかだが、メスではその黒い部分が暗褐色で不鮮明である。

白い眉斑とあごの線が目立つ。

春になるとこずえで力強くなわばりをつげるようにさえずる。

チョン、チン、ピーツツ、チョン、チン、ピーツツと鳴く。

(スズメ目 ホオジロ科)

○6/13(土)セグロセキレイ(大山博労座)

セグロセキレイが、なんと口に沢山の虫をくわえたままさえずっていました。

そして腹話術のできる野鳥に驚きを隠せませんでした。

ピチピチ、ヒィョ、ピチピチピーョ、チチージョイジョイと鳴く。

(スズメ目 セキレイ科)

独立峰大山は、遥か悠久の歴史を経ながら、黙して語らず毅然としています。標高1,729mの最高峰剣ヶ峰を中心に、弥山、天狗ケ峰、槍ケ峰、三鈷峰、矢筈ケ山、勝田ケ山、甲ケ山、烏ケ山等の峰が相並び、それぞれの山容を誇っています。
そして、この大自然にひかれて集まる人びとに、四季を通じて新しい息吹きを与え続けているようにも感じます。
大山の野鳥も、そんな大山にきっとひかれて、日々の営みを送っているのではと想像しています。
今後も清浄で美しい大山を皆様とともに守り続けていきたいと思います。


最後までご覧くださりありがとうございました!

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2015年06月16日【快晴!大山夏山開き祭】

大山隠岐国立公園 大利茜

●6/6(土)

大山の博労座は、屋台が並び、たくさんのお客さんで賑わっていました。

毎年6月初め、大山で「夏山開き祭」が開催され、地元食材を使った屋台や華やかなステージ、登山の安全を祈願する神事やたいまつ行列などが行われます。

これを心待ちにしていた人々が博労座にどんどん集まり、年に一度の賑やかな集いが始まりました。

大山イベント広場イベント会場

<大山が見守る中、思い思いに楽しむ人々>  <イベント会場の様子>

雨上がりのすっきりとした天気で、キラキラと海面を光らせる日本海まで見渡すことができました。

心地よい風がふく中、地元の人々の威勢の良い声と来場客の笑顔で、イベント会場は活気に満ちていました。

たいまつ行列1たいまつ2

<大神山神社参道を下るたいまつ行列>  <いつもと違う世界が広がります>

夕方からは「大神山神社」で神事が行われ、大勢の人々と共に登山の安全祈願を行いました。

そしてここからがクライマックス。

神聖な炎をたいまつに掲げ、新宮や天狗に続いて約2,000人の一般参加者が行列を作り参道を歩きます。

神秘的な雰囲気のその景色は、まさに「炎の河」。

人々から神域と崇められる大山の存在と歴史を色濃く感じる瞬間です。

●6/7(日)

翌日、夏山開き祭当日は快晴となりました。

すがすがしいお天気の元、大勢の人々が早朝から山頂を目指します。

山頂神事大山木道

  <山頂での神事>  <大山の木道、まさに「天空散歩」です>

山頂での神事にもたくさんの人が詰めかけました。

木道ステージが人で山盛り状態です!

一木一石

 <一木一石運動、トリピーも応援!>

登山客の中には、登山口から山頂まで石を運ぶ「一木一石運動」に参加してくださる方々も多くみられました。

↓↓↓一木一石運動についてはこちら↓↓↓

http://www.env.go.jp/park/daisen/effort/effort.html

さて、各地の山開きも終わり、これからはより山が賑わうシーズン到来です。

みなさんも、山の恵みを楽しみつつ、安全に無理なく、楽しい登山を!

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2015年06月15日オオキンケイギクの防除を行っています!

大山隠岐国立公園 久永剛大

初めまして、4月から大山・隠岐国立公園隠岐地域のARになりました久永です。生まれも育ちも隠岐の島で地域のために頑張って参りますのでどうぞよろしくお願いします。

大山隠岐国立公園隠岐地域では、昨年度から特定外来生物である「オオキンケイギク」の防除をグリーンワーカー事業で行っていますが、先日、地域住民が中心になって実施された抜き取り活動に参加してきました。

 オオキンケイギク(大金鶏菊)は、北アメリカ原産のキク科の多年草で、毎年5月から7月ごろまでニワトリのトサカ状の花びらをつけた黄色い花が咲きます。日本国内には、1880年代に観賞用、緑化用に導入されましたが、日本の在来種や隠岐の固有種の生息場所を奪うため、外来生物法に基づく「特定外来生物」に指定され、現在では、栽培、運搬(種子や根を含む)、販売などが禁止されています。

隠岐では、近年導入されたオオキンケイギクが徐々に生息場所を拡大し、カワラナデシコなどの在来の植物が減少していると考えられています。今回のような地道な活動が、徐々に広がっていくよう、住民の方々と一緒に取り組んで行きたいと思います。


オオキンケイギク除草完了2オオキンケイギク除草作業3

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2015年06月14日H27 姫逃池カキツバタ保全活動【イベント】

大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太

松江の宇佐美です。
三瓶山北の原の姫逃池で行われたカキツバタ保全作業に参加しました。

 
 

2006年から続く恒例イベントです。
今年はカキツバタの開花が早く、花が散ったあとの作業となりました。

 

手刈りですっきりしました!

陸上部隊はカサスゲやカンガレイ、ショウブ、アシなどを苅っています。

 

 

綺麗ですが外来種なので苅ってしまいます。

水中部隊は外来スイレンを苅っています。水中はスイレンの根がすごいことになっています。

 

 

ジュンサイの花

ジュンサイの花
夏には周辺にミソハギが咲くそうです。楽しみ!

 

ハラビロトンボ♂ まだ黄色い
ハラビロトンボ♂
散ったカキツバタにとまる若い個体です。これから黒くなります。

 

モリアオガエルの卵
モリアオガエルの卵
たいてい樹上に生むんですが...こちらも壊さないようにきちんと保護しました。

 

猪汁

今年もジュンサイ汁に猪汁など、豪華なお昼を用意していただきました!最高です!

 
 

5/17 姫逃池の様子

↑5/17 カキツバタが咲く姫逃池の様子

カキツバタの保全をはじめて10年がたちますが、順調にカキツバタは増えているようです。

 
今年もたくさんのボランティアの方々に支えられて作業を行うことができました。
ほんとうにありがとうございました。

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