大山隠岐国立公園
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2015年10月20日37th さんべ祭【イベント】
大山隠岐国立公園 松江 宇佐美 裕太
10/17・18両日、三瓶山北の原では秋の恒例イベントである「さんべ祭」が開催されました!
今年のテーマは「いいね!さんべ」。
三瓶をもっともっと好きになってもらうため、食べ物やクラフトなどなど魅力的な企画が目白押しでした!
ステージの様子
松江自然保護官事務所からもパネル展示でさんべ祭初出展です♪
草原の大切さや三瓶山の自然について展示を行いました。
こりゃお得ですね!!
天気も最高で、登山客の方もたくさんいました。
ご来場ありがとうございました!
来られなかった方も、来年はぜひさんべ祭にお越しくださいね!
2015年10月19日AR国立公園展隠岐地区開催のお知らせ&隠岐自然保護官事務所は2周年を迎えました!
大山隠岐国立公園 久永剛大
① AR国立公園展隠岐地区開催のお知らせ
環境省中国四国地方環境事務所では中国四国地方の国立公園及び鳥獣保護区の普及啓発を目的として、「中国四国の国立公園展-アクティブ・レンジャーの伝える自然と活動-」と題して、アクティブ・レンジャーが撮影した特色ある優れた自然や風景、活動写真の展示を行っています。
隠岐では下記のとおり写真展を行いますので、是非お越しください。
記
期間:平成27年10月22日(木)~11月23日(月・祝) 8:30~17:00
場所:隠岐の島町文化会館ホワイエ
以上
② 隠岐自然保護官事務所は2周年を迎えました!
隠岐自然保護官事務所は、平成25年10月の開所から丸2年を迎えました。おかげ様で、地域の方々にも、徐々に認知していただく機会が増えてきました。
現在、隠岐の島町内に新庁舎を建築しています。来年初めには、新たな事務所での勤務が始まりますが、より地域に根ざした国立公園管理ができるよう努めてまいります。引き続き、ご支援・ご協力のほどよろしくお願いいたします!
2015年10月16日【大山を守る】大山山頂保全活動が行われました!
大山隠岐国立公園 伊藤信広
ご訪問ありがとうございます!
真っ青に晴れ渡った空の下、国立公園大山(標高1729m)で平成27年9月28日、「大山の頂上を保護する会」のメンバーらが中心になり頂上保全活動が実施されました。
当日の参加者は、ボランティア、行政関係者なども加わり約30名で3班に分かれて頂上保全活動を行うことになりました。そして最初に保護する会の後藤先生の実践指導のもと、ヤマヤナギの苗約70本を弥山頂上碑(標高1709m)の周辺から順次植栽が開始されました。続く狭い尾根での植栽活動前には、背中を谷側に向けないことなどの安全作業への留意事項が説明されました。その後、崩落が著しく進む三角点への尾根に沿って苗植えが行われました。苗植えの後は、耐久性のあるヤシの繊維で作られた網や、コモを敷く作業など、植物の植生復元を助ける対策が行われました。また頂上の弥山避難小屋付近ではオオバコなどの外来種駆除作業が実施されました。
【ヤマヤナギの植樹】
【植樹後、足で周囲を踏み固め】
【コモをかぶせて保護する作業】
頂上を保護する会は、1985年の発足以来、山頂での保全活動を毎年、積極的に取り組んできています。歴史を振り返ると、大山は昭和11年(1936年)に日本で3番目に国立公園の指定を受けました。その後、西日本を代表する山として広く知られるようになりました。また冬期は、西日本のスキー場のメッカとして多くのスキーヤーにも愛されるようになりました。そして昭和50年代には、年間10万人の登山者があったと言われています。(現在は、年間約6万人)。
従って、多くの登山者によって、次第に弥山山頂一帯が裸地化していきました。この緊急事態のなかで、「大山の頂上を保護する会」が「一木一石運動」を行動目標として、昭和60年(1985年)に誕生しました。そして昭和61年(1986年)には環境庁によって「大山頂上保全計画」が策定されました。昭和62年(1987年)には環境庁の補助によって、鳥取県が主体的に「大山頂上植生復元事業」を開始しました。その後、専門家による「大山頂上保全研究会」が組織され多大な役割をはたしています。
頂上を保護する会が誕生して30年が経過しています。今後も大山を愛する人達の力によって再生した大山山頂の植生保全を継続実施していくことが大切です。そのことにより大山の自然景観も改善されていくと思います。
そのためには、この山頂保全活動のバトンを受ける若い力が必要です。若い人たちが主体的に関わっていける環境つくりが、これからも必要と感じています。今後も出来ることから小さなことから、大山の魅力を伝えて行きたいと思います。
最後までご覧くださりありがとうございました!
2015年10月08日【外来生物対策】大山の貴重な生態系を守る
大山隠岐国立公園 大利茜
「外来生物」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?
ブラックバス、アライグマ、カミツキガメ・・・
最近ではメディアで取り上げられることも多くありますね。
では、これは何という花でしょう?
「ブタナ」といって、これも外来植物です。
道路脇などによく生えている、タンポポに似た花です。
ヨーロッパからやってきたこのブタナをはじめとした外来植物は、
日本にもともと生えている「在来植物」よりも繁殖力が強い場合が多く、
いったん侵入すると人の手で除去をしない限りどんどん生育域が拡大していきます。
そうなると、もともと生育していた植物の生育地が奪われ、例えば高山植物が少なくなったり、
山の景色が変わってしまったりということが起こります。
●今回は、石川県の白山において外来植物対策の活動などに熱心に取り組まれている
お二人の講師をお招きし、事例講習会と技術講習会を、2日間に渡って行いました。
日時:平成27年9月30日「事例講習会」@モンベル大山店
10月1日「技術講習会」@桝水フィールドステーション
講師:稲葉弘之氏(環白山保護利用管理協会)
野上達也氏(石川県白山自然保護センター)
<1日目 事例講習会の様子> <2日目 技術講習会の様子>
●1日目の講習会では、外来植物の分布、外来植物問題への取組み状況や実施体制、
外来植物の侵入防止対策、除去方法の紹介など、白山地域の事例をお話しいただきました。
約25名の参加者の皆さん、熱心に耳を傾け、質問などされていました。
●2日目、お天気は一変し、雨風の強い日でした。
少し雨風の弱い時間を見計らって外に出て、実際に外来植物駆除を実践しました。
<除去作業の様子> <短時間でこれだけ除去できました>
オオバコ3.5kg
ブタナ5.1kg
セイタカアワダチソウ15kg
ヘラオオバコ1.6kg
ヨウシュウヤマゴボウ4.4kg
ヒメジオン1.02kg
参加者15人で1つの場所を20分程作業しただけで、こんなにたくさんの種類の外来植物が!
場所や根の生え方等によって、使う用具や除去方法も異なります。
効率よく、確実な方法を、改めて学ぶことが出来ました。
午後に行ったワークショップでは、実際に大山でどのような取り組みをしていくべきか、
どのような取り組みが可能かどうか、地域ごとに分かれてアイデアを出し合いました。
「まずは、外来植物が存在する風景に『違和感』を感じること。そこから活動が始まる。」
このように講師の先生はおっしゃいました。
『外来植物そのものは決して悪者ではない』のですが、
大山の素晴らしい景観と貴重な生態系を守るため、皆さん一丸となって活動をしていきたいですね。
2015年09月30日マガンが飛来しました!【島根の自然】
大山隠岐国立公園 松江 宇佐美 裕太
今年も天然記念物・マガンの飛来がはじまりました。いよいよ秋ですね!
今年の初飛来日は9/28だったようです。
稲刈り後の田んぼや畑で食事中。。
おなかに模様が薄く、額の白い部分が小さいのは幼鳥です。
渡り直後は心なしかスマートな気がしますね。
多くの野鳥の活動場所となっている斐伊川河口では、ヨシがたくさん生えています。
長靴を履いて出かければ、生態系を支えるたくさんの発見がありますよ!
ハサミは赤っぽいですが、クロベンケイガニのようです。
↑ヤハズソウとクサネム
↑メドハギとナヨクサフジ
すべてマメ科植物
マメの仲間は空気中の窒素を利用する微生物と共生していて、
(噴火、氾濫などで)荒れた環境にも適応し、真っ先に侵入していきます。
ヒバリなど、放牧地のような草原環境を好む鳥もいます。
宍道湖の湖面にはキンクロハジロたちも徐々に着きはじめています。
秋はゴズ(マハゼ)釣りのシーズンでもあります。
長靴と釣り竿を持って宍道湖に出かけてみてはいかがでしょうか。
2015年09月03日第3回宍道湖JPR ~藻刈り~ 【イベント】
大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太
前回に引き続き、松江市の秋鹿小学校5年生のみなさんと宍道湖で活動を行いました。
今回のテーマは「水草」です。
近年宍道湖では、水草が分布を広げていることが問題になっています。
そこで宍道湖漁協さんにお願いし、しじみ漁船に乗って藻苅りを勉強しました。
藻刈りで苅るのは「海藻」ではなく、主にオオササエビモなど「海草」と呼ばれる水草です。
海草...海に生える水草であり、陸上植物と同じ構造(根、茎、葉が区別できる)を持ち、種子を作って繁殖する。アマモなど。
海藻...海に生える藻類であり、胞子を作って繁殖する。ワカメ、コンブなど。
※どちらも読みは「かいそう」ですが、区別するために海草は「うみくさ」と呼んだりします。
○水草に住む生きものたち
船着き場と宍道湖の真ん中、それぞれで水草の周りに住む生きものを捕まえてみました。
エビや小魚、ヨコエビ、ミズムシ、ヒドラ、海綿類などいろいろな生きものがいました。
トンボ(ヤゴ)やガムシの仲間もいました。先日の大雨で流されてきたのでしょうか??
水草は生きものたちにとって大事なエサやすみかになっているようです。
○水草が増えると...
水草は生きものたちが利用している場所だということがわかりました。
鋤簾(じょれん)を使ったしじみ漁の様子
でも水草が増えすぎると、船の航行や漁の邪魔になるだけでなく、枯れた水草は腐ってヘドロになり、水質を悪化させます。
ヘドロ化が進めば、しじみはもちろんその他多くの生きものにとって宍道湖が住みにくい環境になってしまいます。
竹棒でパスタを絡めるように藻を巻き取りました
そこで藻刈りをすることで、宍道湖の養分(=汚れの元)を吸収して育った海草をヘドロになる前に宍道湖の外に持ち出し、水質の悪化を防いでいるのです!
↑宍道湖漁協さんが地元の高校と協力して作った宍道湖しじみのブランドロゴ
[島根][宍道湖][しじみ]の頭文字「S」がかかっているそうです。
ここ2年、宍道湖のしじみ漁獲量は日本一になっています。
しかしその裏では、藻刈りをはじめとした漁師さん達の多くの知恵と努力があることを学びました。
2015年08月27日【出前授業】大山のふもと、日光小学校
大山隠岐国立公園 大利茜
大山のふもとにある、伯耆町立日光小学校。
学校のそばには大山より白水川(しらみがわ)が流れ、見上げれば大迫力の大山がドーン!とそびえ立っています。
児童数8名という小さな学校ですが、子ども達は元気いっぱいです。
今回は日光小学校さんからご依頼を受けて、私たちアクティブレンジャーが大山を取り巻く自然についての授業を行いました。
挨拶のあとは、国立公園やレンジャーのお仕事について説明。
その後の水についてのお話では、みんな興味津々の様子でした。
地球に存在する水を1リットルの水に例えると、人間が飲むことのできるお水はたった1滴!
これにはみんなビックリで、「水を大事にしないといけないと思った」という声も出てきました。
<国立公園やレンジャーのお仕事とは?> <地球上のお水、人が飲める水はどのくらいある?>
続いては水を使った楽しいゲーム「水リンピック」(プロジェクトWETより)
表面張力を利用して、クリップを浮かせたり1円玉を沈めたり・・・赤白チームに分かれていろいろな対決をしました。
水っておもしろいんだね~
<水のオリンピック「水リンピック」> <表面張力を活かしたゲーム、盛り上がりました>
今日のメインプログラムは「ストーンペイント」。
学校の脇を流れる川でお気に入りの石を拾い、学校や夏休みの思い出、自分の好きなものなどを描きます。
大山の雪解け水が流れる白水川は、夏でもとっても冷たい!
みんな「ひゃ~!」などと声をあげながら、楽しそうに川に入り、お気に入りの石を探しました。
(河川管理者に事前確認の上、石を拾っています。)
<石のいろいろな形は水の力でできているんだね> <河原でお気に入りの石さがし!>
石にポスターカラーや絵の具で絵を描いて、ニスを塗ったら完成です。
石の元々の形を活かしたもの、自分へのメッセージを描いたもの、大山の山をイメージしたもの・・・
思い思いの、個性あふれる作品が完成しました!
<思い出、好きなもの・・・ポスカで絵を描きます> <ニスを塗って仕上げます>
<みんな真剣な表情で作っていました!>
今回参加してくれたみんなには、記念の缶バッヂなどをプレゼントしました!
「今まで知らなかった環境の事を知ることが出来た」、「水にはいろいろな力があって面白いと思った」、「石に絵を描くのがおもしろかった」
など、子どもたちは笑顔で感想を述べてくれました。
<作ったストーンペイントの発表> <記念にバッヂをプレゼント!どれにしようかな?>
<最後にみんなでエーデルワイスを歌いました♪> <今日の感想>
夏休みも終わり、いよいよ新学期です。
秋には紅葉した木々が大山を彩り、そして雪が降り、あっという間に冬が訪れ、季節がめぐります。
みんなたくさん遊んで、大山の恵みを全身で感じていってくださいね。
2015年08月23日磯のいきもの観察会in桂島【島根の自然】
大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太
松江自然保護官事務所では8/23に「磯のいきもの観察会in桂島」を開催しました!
桂島は松江駅から車で30分でアクセスでき、キャンプ場もあって島根半島の中でも人気の海水浴場です。
台風の接近が心配されましたが、好天に恵まれたくさんの生きものたちに出会えました!
潮位が高く、探すのがすこし難しかったです。
みんなで集めた生きものを観察します
ウニやヤドカリがいっぱいいました!
ほかにもフグやアメフラシの赤ちゃんやメリベなど、いろんな生きものがいました!
一番綺麗だったのはアオウミウシ
岩脈にはメノウが。
こういった火山活動の痕が見られるのも島根半島の海岸面白さですね。
磯にたくさんの生きものがいることを知り、
今後も国立公園・桂島を大切にしてくれる人が増えてくれたら嬉しいです。
2015年08月17日【イベント】写真展に来てごしないね~
大山隠岐国立公園 大利茜
★米子弁「来てごしないね」は、「お越しくださいね」という意味です。
中国四国を巡回している「アクティブレンジャー国立公園展」が、大山情報館にて開催中です!
日本を代表する美しい自然やその保護保全活動の様子などを、「自然」「活動」をテーマに写真でご紹介しています。
私たちアクティブレンジャーが、パトロールや活動中に撮影した写真です。
この機会に、中国四国地方の国立公園の魅力に触れてみませんか?
『中国四国の国立公園展-アクティブ・レンジャーが伝える自然と活動-』
会場 大山情報館 (鳥取県西伯郡大山町大山40-33)
期間 8/8(土)~9/6(日)
時間 8:00~18:30
問合せ 米子自然環境事務所 0859-34-9331
ところで、2016年より8月11日が『山の日』に制定されることをご存じでしょうか?
今年はそのプレイベントとして、8月11日に大山下山キャンプ場や鏡ヶ成キャンプ場にて、 パンフレットやティッシュ、缶バッヂなどの配布が行われました。
山の日制定のご案内と同時に、これを機に国立公園やそこでのルール・マナーに興味を持ってもらうよう、マナーブックも配布しました。
鳥取県のマスコットキャラクター「トリピー」も参上し、子どもたちに大人気でしたよ!
秋空の下、大山8合目から頂上への木道修繕用資材を担いで大山へ登る「第2回大山キャリーアップ・ボランティア」(鳥取県西部総合事務所主催)が平成27年10月3日(土)午前7時から午後4時まで現地で行われました。県内外から総勢226名が参加し、桟木(滑り止め用角材:長さ1m、重量は800g)を背負って、大山博労座から出発しました。
桟木の数はなんと合計500本。総重量にすると400kgの桟木が頂上避難小屋にボランティアの参加により運ばれました!
当日頂上では、鳥取県から4名、環境省から私1名の計5名で、到着したボランティアの誘導、資材の受取作業、ボランティアの記念撮影、受付記録、500本の資材保管作業など大忙しでしたが、爽やかな秋晴れの中、始終活気に溢れ、充実した1日でした。当日運営のスタッフは総勢26名で行われました。
因みに、昨年26年6月22日(日)の第1回キャリーアップ・ボランティアは、雨のち曇りの中で、183名の参加で518本(50cmの桟木)が運ばれています。
桟木を背負い山頂を目指すボランティア【大山博労座】
たくさんの桟木を背負うボランティア【山頂付近】
山頂付近到着のボランティア団体 大変お疲れ様でした!
大山山頂トイレの汚泥を下ろすキャリーダウン・ボランティアに変わり、2014年から、キャリーアップが始まりました。特別保護地区の木道はダイセンキャラボクなどの植生保護を目的として鳥取県が2000年に8合目から頂上までの約1kmを整備し完成させました。しかし大山頂上は北西の風など厳しい自然環境だけでなく、冬山登山時に靴底に取り付けられるアイゼン(滑り止め用金具)により木道が削られるなどして、木道の多くが欠損しています。そこでキャリーアップ・ボランティアにより修繕用資材運搬が始まりました。
次々と到着するキャリーアップ・ボランティア【山頂付近】
山頂に到着し記念撮影のボランティア【山頂避難小屋】
また現在、キャリーダウンについては、全国各地の企業、学校より是非参加させてほしい、復活してほしいと鳥取県に問い合わせが入っていますが、トイレの汚泥を取り過ぎて少なくなると、浄化槽のバクテリアが死んでしまうことになり、浄化槽が機能しなくなります。従ってもう数年間はトイレの汚泥の蓄積を待つことになると県担当者からお話を伺うことが出来ました。
もうしばらくは、キャリーアップ・ボランティアが続きそうです。
キャリーアップ・ボランティアに感心のある方は、次年度是非ご参加ください!
最後までご覧くださりありがとうございました!