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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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大山隠岐国立公園 米子

239件の記事があります。

2010年04月21日鳥取県動植物違法採取防止連絡協議会がありました。

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

4月29日~5月31日は
鳥取県と島根県の野生動植物違法採取防止強化月間です。
今回は先日開催された、
鳥取県動植物違法採取防止連絡協議会の総会についてご報告したいと思います。

今回の会議では、鳥取県と島根県が合同で行う
動植物違法採取防止合同パトロールについて話し合われました。

例年、鳥取県は県内数カ所で島根県も島根県内各地で一斉に行われていましたが
今年のパトロールはせっかく島根県との合同強化月間であるということで
鳥取県と島根県の県境にある船通山で両県合同で実施することになりました。
パトロールが行われる29日は
祝日&船通山の見所であるカタクリの花の最盛期ということで
たくさんの登山客の方たちがいると予想されます。

米子事務所も動植物の違法採取が無くなるよう
頑張って啓発活動をしたいと思います!


◎会議の様子

◎昨年の違法採取防止パトロールの様子

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2010年04月16日大山情報館開設作業

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

こんにちは!
新年度になりましたね。
最近では暖かいと感じる日が多くなりってきました。
大山でも冬期閉鎖していた環境省の直轄施設の開設作業を行いましたので
今回はその様子をご紹介したいと思います。

今回開設作業をしたのは直轄施設の大山情報館、桝水原公衆トイレ、下山野営場・公衆トイレです。

抜けるような青空のした、情報館の入口に設置した防雪板をどんどん外していきます。
設置するときは大変だったのに外すのはあっという間、と感じましたが
実際にはどうやら2時間近く作業していたようでした。


◎作業中

◎作業前と作業後。背景の大山が綺麗です!

ぽかぽか陽気の中、情報館の防雪板を外し終わり桝水原公衆トイレへ。
公衆トイレは冬の間はバルブが凍結しないように水抜きを行っています。
電気をつけ、パイプをつなぎ、止水栓を開けたら完了です。
試しに水を流してみるとどうやら故障箇所は無し!

が、下山公衆トイレの方は凍結によるバルブの破損で
修繕が終わるまで使用不可能となってしまいました。


◎水道のパイプをつなげ中。。

◎凍結により破損したバルブ

春を迎える準備も万端!と言いたいところでしたが
登山者、観光客のみなさま、
修繕完了まで南光河原公衆トイレ、
または大山情報館等のトイレの使用をよろしくお願いします。

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2010年03月26日鏡ヶ成冬の自然観察会~ブナの巨木を見に行こう~

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

3月14日(日)に休暇村奥大山と共催で鏡ヶ成で冬の自然観察会を実施しました!
遅くなってしまいましたが、今回はそのときの様子をご紹介したいと思います。
前回の大山冬の自然観察会は、大山寺周辺の冬の自然を観察しようというものでしたが、
今回は鏡ヶ成の烏ヶ山の南麓のブナの巨木までスノーシューで行こう!というものです。
このブナの巨木は夏の間は人の背丈ほどもあるササに阻まれたどり着くことが困難なため、
冬にササが雪で覆われている間にのみ行くことができます。
鏡ヶ成は大山の中でも、広く“奥大山”と呼ばれる地域に位置し、
大山地域の中でも最後まで雪が残っている場所です。
例年ではまだこの時期にも2~3mの積雪があるのですが、暖冬だった今年は観察会1週間前の時点でおおよそ50cmと、スノーシュー観察会の実施に黄色信号がともっていました。
しかし、3月第2週の前半に降り続いた雪により、なんとか積雪量が回復し一面銀世界の鏡ヶ成で自然観察会を実施することができました!

当日の天気は快晴◎
雲一つ無い真っ青な空の下、参加者のみなさんとさっそくスノーシューを装着しブナの巨木に向かって出発しました。
講師の方々やARから道中見られる植物や野鳥などの解説をしながら進みました。
冬の間は樹木には葉っぱや花が無く見るものがないんじゃない?と考える人もいると思いますが、冬の間も樹木は春に向けての準備を着々と進めています。
樹木ごとに冬の間の防寒対策等も違っており、冬には冬ならではの樹木の楽しみ方があります。また、冬には樹木の葉っぱが落葉するため、夏の間より木々の間を飛び回る野鳥の姿を観察しやすくなります。




◎タムシバの冬芽。細かい毛が生えていて寒さを防ぎます。

自然解説をしながらゆっくりと進み、約1時間半をかけて目的地のブナの巨木に到着!
大山には中宝珠にもブナの巨木があるのですが、そちらのブナを見たことのある参加者の方に「やっぱりこっちの鏡ヶ成のブナの方が大きいなぁ」とお墨付きをもらいました!

◎ブナの巨木

実際に幹周りを測ってみると6m以上!
実物は写真で見るよりかなり大きいです。
集合写真を撮り、みなさん思い思いにブナの巨木を堪能したあと、さらに登っていき、
烏ヶ山の岩肌のむき出しとなった荒々しい南壁が見える場所で、みんなでお昼休憩をとったのち下山しました。
帰りには気温の上昇のために少し雪が緩くなっており、雪に足を取られそうになりながらも、みなさん怪我もなく無事に終了することができました!
晴天のうえ、雪の中での観察会ということでみなさん観察会終了後には開始前よりも日焼けが。。。
みなさん顔を見合わせ「焼けたなぁ~」と笑いあっていました。

今回は休暇村との共催と言うこともあり、県内だけでなく中国・近畿・九州地方と様々な地域方の参加もあり、みなさん思う存分普段なかなかふれあうことのできない自然を満喫していました!

今年度の冬の自然観察会は今回で終了ですが、米子自然環境事務所では来年度も冬の自然観察会を予定しています。
冬ならではの自然を是非味わってみてください☆

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2010年03月10日大山冬の自然観察会を実施しました!

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

前回の日記で大山冬の自然観察会の下見の様子を書きましたが
今回は3月7日に実施した観察会の様子をご紹介したいと思います!

この日の大山は積雪15cm程度。
例年この時期には積雪が1m以上あることを考えると
やはり今冬はかなりの暖冬といえます。
しかし、実は観察会前日には大山の積雪量は0cm。
当日積もっていた雪はその日の未明から降り始めたもので、
雪のない観察会を覚悟していたスタッフにとっては、15cmであっても恵みの雪となりました。

開催の挨拶を大山情報館で行ったあと、
さっそく外に出てみると予想以上の強風!
横殴りの雪にあいながら林内にはいると、木々に遮られ風も止み、
当日積もった雪だったので、動物の足跡もよく見えました。
風が強かったため、残念ながら野鳥はあまり見ることが出来ませんでしたが
木から木に移動する野鳥の姿も確認することができました!
寂静山山頂では天候の関係で大山北壁を望むことはできなかったのですが
大山で一番早く開花するマルバマンサクの花や、
体長2mm程度しかない雪虫などを見ることが出来ました。


◎いろいろな樹木の実の説明

◎あまり野鳥を見ることが出来なかったため解説板を使って大山の野鳥を説明

◎マルバマンサクの花。雪にさらされて心なしか寒そうです

今回の参加者のみなさんは、初めて冬の観察会に参加されて方が多かったのですが、
感想を聞いてみるとみなさん「楽しかった!是非また参加したい」と言ってくださりとても嬉しかったです。

米子自然環境事務所では3月14日にも奥大山鏡ヶ成で冬の自然観察会を企画しており、今度は大山で一番大きなブナを見に行く予定です。
このブナの巨木は夏の間は背丈を超えるササに阻まれ近づくことができず、ササが雪で覆われる冬の間だけ行くことができます。
みなさんこの機会に是非参加してみてください☆

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2010年02月26日大山冬の自然観察会☆下見

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

気がつけば、もうすぐ3月。
あっという間に時間が過ぎていくように感じます。

さて、米子自然環境事務所では自然公園財団と共催で
3月7日に「大山冬の自然観察会」を開催します。
今回は観察会に先立ち講師のみなさんと行った下見の様子を紹介したいと思います。

2月に入り、大山では暖かい日が続き、すっかり雪は減少してしまいました。
今回観察会を予定している大山寺の近くに位置する寂静山でも所々地肌が見え、
観察会当日までこの雪が保つかどうか・・・という感じです。
当日に講師をお願いしている方たちと共に、一通りコースを歩いてみましたが
これはコースの変更が必要かも。
考えてみると、昨年の大山冬の観察会も雪不足のため当日はコース変更がされました。
これはもしや地球温暖化の影響??なにやら考えさせられます。

予定のコースである寂静山は、大山の展望地の一つで、
雄大な大山北壁を仰ぎ、振り返れば弓ヶ浜半島と日本海を見下ろすことができます。
下見では野鳥の声も多く聞こえ、樹木の花芽や冬芽などを見ることが出来ました。
この暖かさであれば観察会当日には早いものは開花するかもしれません。

冬の観察会では、夏の観察会と比べ花などはほとんどありませんが
雪に動物の足跡が残っていたり、葉っぱや花がないときの樹木の見分け方がわかったりと
冬ならではの楽しみ方があります。
みなさん是非参加してみてください!


◎寂静山からの大山北壁

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2010年01月22日大山の状況は

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

先日、大山周辺の現地調査に行ってきました。

大山には西日本最大級のスキー場があります。
平日のこの日は一般の利用者は少なかったようですが
地元小学校などのスキー合宿があったようで団体の利用者をよく見ました。
大山のスキー場は初級、中級コースが隣接しているので初心者には絶好の練習場です。
また、海の見えるスキー場としても人気です。


(上)スキー場へ行く途中、雪でできた某妖精さんがいました。
(下)豪円山スキー場。広々してます。

スキー場の状況調査の後は大山寺周辺の状況を調査しました。
せっかくなので3月に冬の観察会を行う予定である
寂静山の近くに位置する大山大神山神社まで足を伸ばしたのですが、
大神山神社の石畳にはわずか2~3人の踏み跡しか無く、
足を踏み出す位置を間違えるとズボリと膝近くまではまってしまいました。
大神山神社に続く石畳は日本一長い石畳です。
普段でも、長いな~。まだ着かないのかな~。と歩いていくのですが
今回は雪に足を取られ、いつもよりさらに距離が長く感じました。
やっと、大神山神社の階段にまでたどり着くと、
どうやらこの階段には雪がたまりやすいようで積雪は約150cm!
雪に埋もれそうになりながら大神山神社へ詣でました。


(上)お地蔵さんも服を着ているみたいです。
(下)参道(石畳)脇の建物。凄い雪です。


大神山神社の階段。

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2009年12月25日大山スキーシーズン到来☆

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

12月もいよいよ終わりが近づいてきました。
最近では寒さで外を歩くたびに小走りになってしまいます。
さて、12月23日に大山スキー場開きが行われました。
今回はその様子をご紹介したいと思います。

大山スキー場とは一般的に大山町にある豪円山、中の原、上の原そして大山国際スキー場の、4つのスキー場の総称です。
今年は12月中旬に到来した寒波によって、中の原スキー場はスキー場開きの4日前の19日に、大山国際スキー場は3日前の20日にオープンしました。
23日当日もスキー場の積雪量は60cm。
4年ぶりに滑走可能な状態でのスキー場開きを迎えることができました!


◎みなさんスキーやボードを持って会場に向かっていきます。

スキー場開きは中の原スキー場で神事が執り行われ、約1700人が参加しました。
神事ではゲレンデのお清めなど行われ、参列者が玉串を捧げて今季のスキー場の安全と豊富な降雪を祈願しました。
神事終了後には、パトロール隊やスキースクールの講師のみなさんのデモンストレーション滑走が行われ、
たいまつを持った僧兵や大山の伝説に登場する烏天狗(からすてんぐ)も現れました。


◎神事の様子とデモンストレーション滑走の僧兵達

その後、餅まきと宝探しが行われました。
賞品はマッサージチェアやゲーム機などなど。
なんというか・・・、みなさん戦場のようにぶつかり合いながら取っていました。


◎餅まきの様子。多い人は10個くらい取っていました。

この日、駐車場には中国地方はもちろんのこと近畿・四国ナンバーの車がたくさん駐まっていました。
いよいよやってきたスキーシーズン。事故無く笑顔で楽しんでもらいたいです。

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2009年12月24日36年ぶりの珍客

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

米子自然環境事務所は、大山蒜山地域だけでなく
ラムサール条約に登録されている国指定中海鳥獣保護区も担当しており、
9月の渡り開始の時期から中海の鳥類飛来調査を行っています。

先日、今年最後の中海の鳥類調査に行った帰り、
松江の水田でタンチョウを2羽発見しました!
ちょうどこの日の朝刊にタンチョウの記事が載っていたのですが、
新聞記事によると島根県にタンチョウが飛来するのはなんと36年ぶりだとか。
すぐさま写真を撮りに車を降りました。
十分距離をとっていたということもありますが、
写真を撮っている間全く警戒せず餌をついばんでいました。


◎松江の水田にて

タンチョウは国の特別天然記念物で
国内の生息地は北海道・釧路が有名ですよね。
専門家によるとこのタンチョウ達は北海道からでなく、
中国から飛来した野生種の可能性が高いとのこと。

野生のタンチョウを見るのは初めてでしたが、
Grus japonensis(日本の鶴)という学名だけあって
見ているとなにやら懐かしい気持ちになりました。

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2009年12月18日陸化を防げ!鏡ヶ成湿原

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

大山鏡ヶ成(かがみがなる)は、三方を烏ヶ山、象山、擬宝珠山(ぎぼしやま)の山々に囲まれた標高約900mの緩やかな地形の草原となっており、その周辺にはブナ、ミズナラ林やシデ林が広がっています。
山々に囲まれ、雨水がたまりやすいため山地湿原(鏡ヶ成湿原)がありノハナショウブやトキソウなどの植物を楽しむことができます。

この鏡ヶ成湿原が近年陸化しつつあり、湿性植物が減少してきているということで
今回、米子自然環境事務所と休暇村とで協力し試験的に「陸化の始まり」といわれているイヌツゲやササなどの伐採を行いました。

作業前日、鏡ヶ成のお天気はなんと雪!
当日はなんとか雪は降っていませんでしたが伐採予定の低木類には前日からの雪が積もっており、作業が進むにつれて手の感覚が・・・。


◎作業中

◎作業後。綺麗に伐採されました!

3時間ほどの作業で、湿原を覆っていた低木類はなくなり、湿原に日が差し込むようになりました。
伐採した低木類は軽トラック5台分!

今回伐採した箇所が来春どのような萌芽を見せるのか・・・。
モニタリングを続けていきたいと思います。

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2009年12月04日大山冬支度

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

こんにちは。
とうとう12月に入り、今年ももう残すところあと1ヶ月となりました。
大山では11月2日に初雪が降り、一時は博労座まで雪が積もっていましたが、
ここ最近お天気が続き大山に降り積もった雪がずいぶんと少なくなったように感じます。

そんな中、本格的な冬がやってくる前に大山情報館など
大山にある環境省の直轄施設の冬支度を行いました。
例年は手がかじかむような寒さの中行われる冬支度ですが
今年はぽかぽかの日差しの中行われました。

情報館には雪が吹き込まないように1階出入口2ヶ所と2階窓に防雪板を設置しました。
支柱を設置し、どんどん防雪板をはめ込んでいき、板が動かないよう隙間にゴムを詰めて固定していきます。雪の重さで変形してしまっている板もあり大山の冬の厳しさが伺えました。


◎上:防雪板設置前、下:防雪板設置後
ちなみに設置後で端の防雪板だけ透明板が真ん中なのは情報館内のベンチから外の様子がわかるようにするためです。

情報館の冬支度が完了したあとは、下山駐車場に移動です。
下山駐車場には公衆トイレがあるのですが、トイレや水道などの水を使用する施設は冬の間に寒さで凍結してしまい故障の原因となってしまうため冬期は閉鎖されます。
なお、下山駐車場も冬の間除雪作業を行わないため
公衆トイレだけでなく駐車場全体が冬期閉鎖となります。
(桝水公衆トイレも閉鎖されました。)


◎駐車場の入口に閉鎖看板を設置しました。

環境省直轄施設の冬期閉鎖期間は
平成21年12月~平成22年3月末日までです。
利用者の皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご協力よろしくお願いいたします。

◎冬期期間中利用できる駐車場、公衆トイレの場所
 ◆ 南光河原駐車場(公衆トイレ有り)
 ◆ 大山情報館(博労座駐車場)
   ※博労座駐車場は12月24日から有料になります。

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