2017年11月
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2017年11月20日【三崎小環境学習⑤】グラスボート&ジオ学習!
足摺宇和海国立公園 谷吉萌
木枯らしや北風を感じる季節になりましたね。
今月は、まだまだ連続投稿が予想される土佐清水の谷吉です。
今回は、久々の三崎小環境学習が行われたので、お知らせします!
(今年は、お隣の下川口小合同で、両校5・6年生対象の授業でした)
三崎小23名、下川口小11名の総勢34名で、いつもよりずいぶん賑やかな授業。
集合したら、それぞれの自己紹介から始まりです。
お互いをよく知るために、各校入り交じりで出発します。
グラスボートに乗ったら、みんな視線は海に釘付け。
グラスボートで海中遊覧を案内してくださるのは、竜串観光汽船の竹葉さんです。
外の気温(この日は10度)に比べて、海の水温はどうだと思う?と聞くと
「5度!」「もっと寒い!」という声が。
正解は「21度くらい」。海の方が暖かいんです。
なぜかな・・と考えてみると、すぐに「黒潮があるから!」という答えが。
よ~く考えれば、南から暖かい海水を運ぶ海流に思い当たります。
グラスボートを下りたら、弘法大師が見残したという言い伝えもある見残し海岸。
ここからは、市のジオパーク推進室、佐藤さんが案内してくださいました。
岩や地層を観察して、何千万年も昔の時の流れを感じるジオツアーの始まりです。
斜めに突き刺さったようにそびえる岩。
これは実は、昔水平に溜まった砂や泥が、大きな地球の動き(地殻変動)で
こうして起き上がった物なんだよ!というと「へぇえ~」という声が。
そこら中にある穴ぼこがどうやってできたのか、
そこにぽつぽつ見られる茶色い塊が何か、
など次から次へと飛び出す質問に答えてもらいました。
見残し海岸を堪能したら、お昼ご飯。
せっかくなので、他校の子たちと一緒に食べます。
ご飯を食べたら、お待ちかねの自由時間。
歩き疲れた~なんて言っていた子も、ここぞとばかりにはしゃぎ回ります。
潮だまり観察に勤しむ子や、カメノテさがしに熱中する子、
奇岩をアスレチック場にして駆け回る子など、過ごし方は様々でした。
そして帰りのグラスボートの中。
今10~12歳のみんなが生まれる少し前、
2001年の西南豪雨で、サンゴが壊滅的な被害を受けたお話がありました。
目の前で見たサンゴが、一度泥に埋まって無くなってしまったこと、
その後いろんな人が関わって、サンゴが復活できたこと、を知りました。
最近、集中豪雨が多く、いろいろな地域で土砂災害が起きています。
また、竜串で同じことが起きないようにするためにはどうしたら良いのか。
次回の授業では、それを考えるために「山」に向かいます!
【おまけ】
本日一番人気だった生きものは「ウツボ」。
日本最大級のシコロサンゴに感動しつつも、目はウツボ探しに忙しく・・
「ウツボおいしいと思う人~」という質問には、
ほとんど全員が「はーーーい!!」と元気に答えていました。
さすが高知の子です。
2017年11月17日湿原保全作業を行いました!(鏡ヶ成)
大山隠岐国立公園 米子 番原 昌子
いつもより早い紅葉、いつもより早い鳥インフルエンザの発生報告...。季節の移り変わりについて行けていません...。今年の自然界は、何でも少し早めのようです。初雪も早いかも!?
さて、今回は湿原保全作業の様子を紹介します!
11月16日に鏡ヶ成(鳥取県日野郡江府町)の湿原を保護するため、刈り取った草木を搬出する作業を行いました。
鳥取県西部総合事務所日野振興センター、江府町、休暇村奥大山、鳥取大学、一般ボランティア、鳥取県自然保護ボランティア、自然公園財団、サントリーの合計34名が参加いただきました。
ここは戦前に草原化する計画があり、人為的に水はけをよくするため手を加えられています。湿原の草原化が進んでしまった今、再び湿原を取り戻そうと、鳥取大学の協力を得ながら調査研究を行い、保全活動を進めています。
湿原部に生えているササやツゲなどの草木は、乾燥化を進めてしまう原因の一つなので、刈り取りを行います。そして、湿原の植物は富栄養化を嫌うため、刈り取ったものは湿原外に持ち出します。
小雪がちらつく中、刈り取った草木を運ぶ作業は大変だったと思います。皆さん、お疲れさまでした。
午後からは、湿原部を覆っていた草木を取り除いたことによる日照変化を鳥取大学の山田さんに報告していただきました。
どんどん良くなっている鏡ヶ成湿原の次の保全作業は、来年の春を予定しています。
ボランティアを募集しておりますので、興味のある方はぜひお問い合わせください。
大山隠岐国立公園管理事務所 電話:0859-34-9331
2017年11月16日✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ⑫ 挑戦に次ぐ挑戦!
足摺宇和海国立公園 谷吉萌
日が短くなって、就寝時間が1時間くらい早くなった土佐清水の谷吉です。こんにちは。
毎度おなじみのヤブツバキ再生プロジェクト!
今回は「初めての鉢上げ!汗と涙の共同作業」と
「中浜小12名、種まきに挑戦!」の2本でお送りします。
【11/1鉢上げ】
1年前に蒔いた種は、立派な苗に生長しました!
2016年度の種はツバキ以外の植物も併せて、全部で約5000。苗にして約3500本。
これをすべてポットに移し替えていきます。
第1回目となる今回は、牧野植物園のアドバイザーの方に来ていただき、
正しい鉢上げの仕方を教えていただきました。
私は初めての作業ばかりでしたが、参加された皆さんにとって、こういう作業はお手の物!
うんうん頷きながら聞いてらっしゃいました。
ポットに基本パーツを入れる 用土を混ぜる 苗を移植する
工場のラインのように、分担作業でパーツが組み合わさり、
ものすごい速さで仕上がっていくポット苗。
13時から始め、ノリにのって(引くに引けなくて?)16時まで頑張った結果、
3時間この人数でやり続けて約1450鉢・・・のこり約2000鉢分・・。
この作業が今までで一番時間も労力もかかっている気がします。
そして、思い出してほしいのが、前回のツバキ記事。
そう!
2017年はツバキだけで、すでに13000粒以上を蒔いているのです!
来年の作業量を考えると、ちょっとゾッとしますね。
【11/6中浜小種まきデビュー!】
お次は、小学生の挑戦!
前回記事で足摺小学校も行った種取り&種まきを、
4月から一緒に活動してくれている中浜小学校と行いました。
時期が遅く、残念ながらツバキの実は採れませんでしたが、
今年分で不足中のシャリンバイを探してもらいました。
最初はシャリンバイなんて知らなかった子たちも、
一度見たら、すぐに他の樹と見分けられるようになりました。
秋晴れで、絶好の収穫日和!仲良く種を採っていきます。
例に漏れず種取りは白熱し、12人で718粒のシャリンバイをゲットしました!
取り終わったら皮をみんなで剥いて、クリーニング。
この作業がなかなか大変!
種を蒔き終えたら記念撮影です。
さぁ、しっかり世話をして、冬を無事に越せるかな?
さらなる挑戦の道が見えてきたヤブツバキ再生プロジェクト。
さて、残りの鉢上げ、がんばりますよぉ~!!
2017年11月15日【イベント報告】秋の大満寺山系 国立公園ご案内
大山隠岐国立公園 湯澤孝介
立冬を迎えましたが、まだまだ秋の様相。紅葉はいい感じですね~。
ミズナラの紅葉
隠岐に来てから釣りを嗜むようになりましたが、秋のアオリイカが釣れづらくなり、そろそろメバル、グレか...と、今までにない季節の感じ方をおぼえました。
アオリイカ
さて、今回は、島根県隠岐支庁の福利厚生プログラムの一環で国立公園トレッキングが行われ、ガイドさせていただいたものをご紹介します。
場所はきのこイベントでも利用した自然回帰の森周辺のコースです。
記念撮影をして、いざ出発。
今回の目的地は2箇所
①奇岩!?トカゲ岩
普段は展望所から遠目で見るか、写真で見ることしかない場所ですが、今回はトカゲの近くまでチャレンジです。
どっちから攻めるか迷います...。
※トカゲ岩アタックは、簡単に行ける観光ルートではなく、軽登山ルートとなりますので、
十分注意を払い、トカゲの頂へと臨んでください!
スリリングな頂上からは、脈々と広がる山並み、そこに色づく紅葉、陽に照らされる外洋を視界にとらえられ、「これはすごい!」と思わずこぼれる景色が見渡せました。
紅葉も映えて。
山並みが続きます。
ややスリリングが勝った方もいるようです。
これらの写真はどのへんかというと、
このあたりになります。
そして次はトカゲの横っ腹へ。
近くで見るとど迫力...!
壮観な景色が拝めながらも、やや緊張が続いたビュースポットから、移動のため再び林内へ。
笑いと安堵の声が混じりながら昼食予定地である神原高原に向かいます。
11月初旬、この日の日中の気温は14℃。今回の山の上は標高500m前後ですので、およそ11℃くらいといったところでしょうか。座っていると寒さを早く感じます。
それでも日差しが入ると温かく、木漏れ日を感じながらご飯が食べられました。
午後の部、第2の目的地へ
②鷲ヶ峰、屏風岩へ挑む
こちらも紅葉が混ざるナイスビュー!
みなさん頑張りました!
国立公園は、日本を代表する自然の風景地であり、美しい景観や生物多様性の保全を進める反面、国民の心身の休養や学習のための利用も目的にしています。普段なかなか行けないところを歩き、見て感じ、ハラハラドキドキし、筋肉痛になり(!?)、リフレッシュにつながったようで、なによりでした。
今月末にも、別の場所で第2陣が挑戦する予定ですので、
その時はまたたっぷり国立公園の自然を楽しみましょう!
2017年11月14日【紅葉情報】今が見頃!滑床渓谷
足摺宇和海国立公園 谷吉萌
朝夕の冷え込みに、すでに負けてしまいそうな土佐清水の谷吉です。
しかし!この寒暖だからこそ楽しめる、
あのシーズンがやってきました。そう、紅葉です!
今回は、足摺宇和海国立公園内で、このシーズン最も人が訪れるスポット
「滑床渓谷」から紅葉風景を紹介します!
(昨年度は、成川渓谷や高茂岬も含めた記事で紹介しています)
紅葉状況は、11月9日現在で、色づいたものもあれば、これからのものも!
1週間程度は見頃が続きそうです。
森の国ホテルさんの公開している下のマップを利用して
(地図下の)万年橋を起点に、オススメコースも併せてのご紹介です!
初めての方におすすめなのが、万年橋ー雪輪の滝(片道40分)コース。
少しアップダウンもありますが、紅葉する樹木を楽しみながら、
滑床の名所、雪輪の滝を楽しめるコースです。
AMだけ/PMだけ滑床で、といった時間制限がある方にもおすすめです。
少し足を伸ばしたい方におすすめなのが、万年橋ー千畳敷(片道70分)コース。
雪輪の滝以外にも絶景ポイントの多い滑床を、
ゆっくり散策しながら堪能したい人には、是非足を運んでほしいコースです。
お弁当やおやつ持参で、ピクニック気分を味わってみては?
私は、他に目的があったので、三本杭まで行ってきました。
こちらは5~7時間の登山コースですので、健脚の方向けです。
滑床渓谷沿いをまっすぐなぞるように登り、 尾根筋の葉が落ちたブナ林を抜けると、
鬼ヶ城山系でも格別に景色が良いと評判の三本杭です。
天気に恵まれ、360度の大パノラマが満喫できました!
山頂付近は、毎年11月3日頃がブナの紅葉の見頃だとか。
最後に
*季節の変わり目で天候が変動しやすい季節です。
気象条件に注意し、携行品も冬物を取り入れると安心!
*滑床渓谷は15:30から薄暗くなります。
時間に余裕を持ったコース設定が◎!
*遊歩道でも、滑りやすいところや倒木があります。
しっかり足下に注意して、けがをしないよう散策を楽しみましょう!
2017年11月10日【紅葉情報】 五色台
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ
北海道や標高の高い山岳地域では、10月中旬には紅葉の見頃が終わりましたが、瀬戸内ではこれからが紅葉シーズン。
そんな県内各所の紅葉情報をお届けしていきます!
今回は紅葉の名所でもある五色台。
まずは高松方面から五色台へ。
<根香寺手前の県道沿い>
赤くなったハゼはピークですが、モミジはまだまだ緑のまま。
11月下旬には見頃になりそうです。春になると、この辺りはサクラの道になりますよ。
<山門から境内へ>
<本堂前>
<82番札所・根香寺(ねごろじ)>
山門~大師堂までは日陰のせいか、モミジはまだまだ緑。
大師堂~本堂までのモミジは紅葉しているものもあれば、まだ色づき始めたばかりのものなどさまざま。
こちらも見頃のピークを迎えるのはもう少し後のよう。
四国遍路は、大型バスや自家用車で回る人も多いですが、気候のよい秋になると、歩きお遍路さんが増えてきます。
今では遍路道の多くが生活道の再整備によって車道となっていますが、白峯寺~根香寺間の遍路道は、五色台を一直線に抜ける山道。
アップダウンもありますが、昔の人もここを歩いて88ヶ所霊場参りをしていたのかなと感じさせてくれる趣のある道です。
左:<欲しい時にある休憩ベンチ>
右:<国分寺~白峯寺~根香寺との分岐・十九丁>
紅葉する木々は少ないですが、秋のひんやりとした空気と落ち葉で敷き詰められた歩道を歩くのもまた気持ちがいいもの。
五色台のもう一つの紅葉の名所が81番札所・白峯寺(しろみねじ)。
<山門前~根香寺への遍路道>
<本堂・大師堂へ向かう階段>
山門~頓証寺殿付近は真っ赤に色づいたモミジ、咲き始めたツワブキなど鮮やかな秋の風景が見られます。階段~本堂・大師堂付近は色づき始めています。
五色台ドライブの方にはここもオススメです。
<五色台スカイライン>
中山休憩所~大崎ノ鼻方面に進むと、紅葉始めた木々の道の間から瀬戸内海が見えてきます。
ここも春になると桜が咲き、そこから望む瀬戸内海もまた見惚れます。
五色台では11月下旬頃まで徐々に色づき、見頃を迎えます。
ぜひ、お出かけして、秋の風景を楽しんでくださいね!
****紅葉を見に行く方へ*****
・お遍路さんのお参りの邪魔にならないように撮影しましょう。三脚はNG。
・遍路道を歩く時は滑りにくく履き慣れたスニーカー、水分などしっかりと準備を。
・紅葉に見とれるのは仕方がない。けれど、運転中のよそ見は厳禁です!
※ロードバイクの方も多いので、運転には気をつけましょう。
2017年11月10日子どもパークレンジャー「仙酔島で自然のお宝さがし ~島のお宝ガイドにチャレンジ~」を開催しました。
瀬戸内海国立公園 川原康寛
辺りが秋色になってゆく10月の中頃、瀬戸内海国立公園仙酔島で子どもパークレンジャー「仙酔島で自然のお宝さがし ~島のお宝ガイドにチャレンジ~」(10月14日~15日)を開催しました。
※子どもパークレンジャー(JPR)・・・自然保護の大切さや自然とのつきあい方、また生き物に対する思いやりの心など、豊かな人間性を育むことを目的として、環境省レンジャー(自然保護官)と一緒に国立公園などにおいて、自然観察や自然環境学習などを小・中学生に体験してもらうプログラムです。(参照:https://www.env.go.jp/kids/gokan/jpr/)
レンジャーは、国立公園の維持管理を行うと同時に、国立公園内の自然の魅力を様々な方法で発信しています。
今回の子どもパークレンジャー事業では子ども達にレンジャーの仕事を体験してもらうべく、子ども達自身が仙酔島の自然を調べ、その魅力を他の来島者に発信できるようになることを目標としました。
【1日目】
まずは仙酔島の対岸にある鞆の浦公民館に集合し、集まった20人の子ども達で任命式やオリエンテーションを行いました。
みんなまだ少し緊張している様子・・・。
オリエンテーションでは、子どもパークレンジャーや国立公園の説明、野外での集団行動の心構え等を確認しました。
オリエンテーションが終わったら、いざ仙酔島へ!
最初はみんな緊張していましたが、島に渡る頃にはもうすっかり友達です。
島に渡って、準備ができたら自然観察へ出発!
海沿いを歩き、彦浦海岸を目指します。
途中、講師の佐伯先生から、恐竜がいた白亜紀にできたと言われる仙酔島の岩石群について解説いただき、子ども達は興味深そうに聞いていました。
彦浦海岸では、磯の生き物を探しました。
カニやウニ、貝類や小魚といった様々な生き物が見つかりました。
ふだん何気なく見ている瀬戸内の海にも、たくさんの生き物が暮らしています。
日常生活ではなかなか見ることがない生き物たちに、子ども達も興味津々でした。
仙酔島の自然の魅力は、岩石や磯の生き物だけではありません。
海での観察が終わった後は、山に登ってみます。
コシダやネズ(ネズミサシ)、イヌザンショウといった植物も観察しました。
また、赤石展望台からは、瀬戸内海国立公園の特徴である海と人の生活が調和した風景を眺めることができました。
にわか雨が降る冴えない天気だったのですが、雨ならではの自然にも出会いました。
左上:コフキサルノコシカケ
右上:キツネタケ
左下:ツチグリ
右下:ドクベニタケ
自然観察が終わると、すっかりお腹はペコペコに。夜には、みんなで協力しておいしいカレーを作りました。
カレーでお腹を満たした後は、ウミホタルを観察したり、夜の自然の音に聞き入ったり・・・夜ならではの自然を体験しました。
関レンジャーが、ウミホタルを捕まえるためのトラップを仕掛けました。
写真は撮れませんでしたが、たくさんのウミホタルが捕れて、青白い光に生き物たちの神秘さを感じました。また、夜の海辺で耳を澄ましてみると、周りが暗く視覚が遮られているためか、波や風の音や山から聞こえてくる虫の鳴き声がいつもよりはっきりと聞こえていました。
瀬戸内海国立公園は、海域まで含めると日本で一番広い国立公園です。
その中にはたくさんの島があって、また島ごとに違う環境がり、そこに暮らしている生き物も様々です。
子どもパークレンジャー1日目は、そんな瀬戸内海国立公園仙酔島の魅力を一挙に体験できた日でした。
1日中歩き回って疲れたのか、10時頃にはみんなぐっすりと就寝しました。
______________
【2日目】
2日目、きちんと寝られたのか、みんな朝から元気いっぱい。
まずは海辺で、「朝の音」に癒やされます。
鳥の鳴く声や船が海上を走る音など、夜とはまた違った音が聞こえました。
朝の音を聞いて心を静めた後は、1日目にみつけた「自然のお宝」をガイドするための準備に取りかかります。みんなで話し合って、発表の内容を考えたり、発表の役割分担をしたりします。
2日間の思い出を込めて、みんな真剣に作業しています。
出来上がったらレンジャーの認定をもらって、いざ発表!
天気があまり良くなかったのですが、多くの保護者の方が集まってくださいました。
1日目に体験した自然を、実際に同じルートを歩きながら保護者に紹介します。
海岸で見つけた磯の生き物たち、山で見つけた植物・キノコたち、展望台から見えた瀬戸内海の風景。みんな頑張って仙酔島の「自然のお宝」をガイドしました。
今回集まってくれた子ども達にとって、レンジャーの「調べる」「伝える」といった仕事を体験することで、地元瀬戸内海の自然の魅力を再確認できるよいきっかけになったのではないかと思います。これからも身近な自然を発見し、伝えていってくれると嬉しいですね。
皆さんお疲れ様でした!!
※保護者の方にだけでなく、仙酔島に訪れる人みんなに「自然のお宝」を紹介するために、子ども達が発表したガイド資料の一部を鞆の浦の渡船場に掲示する予定です。仙酔島に行かれる際には、是非ご覧ください。
2017年11月07日【体験教室】 段ボール製オーブンでピザ&燻製づくり
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ
ということで、10月の体験教室は、段ボールをオーブンに変身させてピザ&燻製づくりにチャレンジ!
これも毎年多くの方に申し込みいただく人気プログラムの1つ。
ピザ&燻製づくりをあそ美工房の角田夫妻と三豊市でパン屋さんを営んでいる片山さんが、段ボール製オーブンづくりをビジターセンタースタッフが伝授。今回初めて体験教室に参加する方ばかりなので、どんなふうになるかこちらもドキドキ、わくわくです!
早速、ピザ&燻製づくり班と段ボールオーブンづくり班に分かれてスタート!
まずはピザづくり。
<材料と作り方> 今回は直径18㎝皿2枚分の分量です。
アウトドア料理ということで材料をボウルに入れて手で直接こねるのではなく、材料全てをビニール袋に入れて揉み込む方法。
これだと洗い物を減らせるし、衛生的にもよいですよ。
生地がビニール袋にくっつかなくなり、まとまってきたら、2等分して麺棒で丸く延ばしてからアルミ皿に入れます。少し大きさが足りなくても手で延ばせば大丈夫。生地の上に片山さん特製ピザソース、トッピング、チーズをかけたらできあがり!
こちらは段ボールオーブンづくり班。主にお父さんが担当することが多いですね~。
段ボールの底を布テープなどで閉じて、内部は全て両面テープを使ってアルミホイルを貼っていきます。光る方が見えるように貼りましょう。
アルミホイルは貼る時にちぎれやすいですが、気にせず、上から補強すれば大丈夫ですよ。って言おうとしたのですが、今回の参加者さん、初めてなのにみんな上手!私が初めて作った時なんか結構ツギハギだらけだったのに・・・。
両面テープは四方辺と斜めに貼ると剥がれにくく、テープを無駄なく使えますよ。
<作り方と完成はコチラ>
両方とも準備ができたら、焼いていきましょー!
段ボールの中に火起こしした炭を金板(おかきや煎餅の金箱のふたを使いました)の上に置いて、ピザは2段式の金網に置いたら段ボールのふたを閉めます。ある程度空気(酸素)が入らないと火が消えてしまうので、コンクリートブロックなど重い物でふたをして調整しましょう。
火起こしはスタッフで準備しましたが、ご自分で作る時は炭おこしもやってくださいね。あと、今回やってみて思ったのが、雨天時は湿気が多いので火がなかなかおこらず安定せずで結構時間がかかりました。。。炭って冷蔵庫の脱臭などにも使いますよね。きっと湿気を吸いやすいから火が起こりにくいんだなと改めて勉強させてもらいました。
と、焼いている間に燻製はどうなっているかな~。
うまく燻りあがっていました!
実は、当日は台風接近の影響で大雨・風が強いこともあり、
できるだけ時間を短縮して早めに帰ってもらおうということで、
いつもなら参加者にやってもらう燻製の準備もこちらで行いました。
こちらも作り方はカンタン。
火を付けたスモークチップ(香りなどはお好みで。今回は桜を使用)の
上から金網をセットした段ボールを被せ、ゆで卵やチーズ、燻製したい
物を載せるだけ。写真は内部にアルミホイルを貼っていますが、
アルミがなくてもできます。
上部を閉じて後は様子を見ながら、今回は2時間程度で完成。食材によって燻す時間が変わるのでいろいろ試してみてください。
ピザ焼き段ボールは上面を触ってぬるくなっていたら、火が弱くなっている印しなので炭を足して、時々ふたを開けて焼き上がりをチェック。
チーズが溶けて、少し焦げ目が付くくらいになったら完成☆
<できあがり~>
天候やこちらの段取りの都合上、参加者にはいろいろとご不便おかけしたと思いますが、皆さん楽しんで無事に帰られたようで何よりでした。
また、五色台体験教室では季節に応じたいろんなプログラムを用意していますので、ぜひお越しください!
そして、アウトドア料理の幅を広げて、みんなで楽しんでくださいね~☆
2017年11月06日宮島で秋の生き物を探してみよう!「秋の終わりの虫さがしウォーキング!」を開催します!
瀬戸内海国立公園 川原康寛
すっかり秋が深まり、暖かかった季節とは一転変わった自然を楽しめる時期になってきました。
夏にはよく目についていた様々な生き物たちが、秋から冬にかけてはすっかり姿を隠してしまいます。
そこで、そんな隠れている生き物たちを探してみようと、自然観察会を開催しますのでお知らせします。
詳細は以下のURLをご参照ください↓
http://chushikoku.env.go.jp/to_2017/post_167.html
日 時 平成29年11月26日(日) 9:30~13:00
開催場所 広島県廿日市市宮島町
対 象 小学3~6年生(保護者同伴)
募集人数 20人(応募多数の場合抽選とします。)
申込締切 平成29年11月17日(金)必着
秋の始まりにもたくさんの虫がいました。さて、この虫たちは、寒さの厳しい冬をどうやって乗り越えるのでしょう?是非、皆さんで冬越しの準備をしている虫たちを探してみましょう!
皆様のご応募をお待ちしております!
山の色がすっかり変わって、秋の景色を楽しめるようになってきました。
さて、今回ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は「元宇品」の景色です。
↓地図(GoogleMap)
https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%80%92734-0012+%E5%BA%83%E5%B3%B6%E7%9C%8C%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%B8%82%E5%8D%97%E5%8C%BA%E5%85%83%E5%AE%87%E5%93%81%E7%94%BA/@34.3426123,132.4020355,12z/data=!4m5!3m4!1s0x355aa3c2df61421f:0x68a94c30c895690d!8m2!3d34.3476794!4d132.4617066
元宇品は広島湾にある瀬戸内海国立公園で、かつて瀬戸内海に浮かぶ離れ小島のひとつでしたが、1889年に干拓により陸繋島になりました。そんな元宇品は古くから森が神域としてみられていたことなどから開拓が及ばず、都心近くにもかかわらず豊かな自然が残されています。
元宇品南端付近には駐車場があり、その先には樹齢数百年のクスノキの大樹が植わっています。そしてその隣では、宇品灯台が広島湾を往来する船の安全を守っています。
駐車場からは林内遊歩道が延びており、そこではクロキ、モチノキ、ビナンカズラなど季節によって様々な植物たちが美しく色づいています。
もちろん元宇品の自然の魅力は原生林だけでなく、海沿いにも随所に見られます。
元宇品小学校と広島工業高校の生徒達が、かわいい標識を作ってくれています。
海辺に出てみると広く瀬戸内海を望むことができ、都心から近いためか、休日には多くの観光客や釣り人で賑わっています。
また、海岸沿いを歩いていると不思議な地形を見ることができます。
節理という溶岩が冷やされる間に規則的な割れ目が生じた岩石や、海水の波によって浸食された海食崖、他にも岩脈や断層も観察することができます。
現在、元宇品は広島本土と陸繋ぎになっていますが、その植生や地形は独特な自然を保っており、いわば都心に浮かぶ陸の孤島とも言えるのではないでしょうか。
気軽にアクセスできる場所ですので、天気の良い日にはちょっとしたお散歩やハイキングに出かけてみてはいかがでしょう。