ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2016年08月23日【鳴門】 全国一斉美化清掃運動2016

瀬戸内海国立公園 大林めぐみ

毎年8月第1日曜日に行われる自然公園クリーンデー。

これは全国の自然公園を対象として、利用者の集中する地区において、地域の方や関係機関の協力を得て、大規模な美化清掃活動を展開することで自然公園の美化思想をより広く普及させることを目的とした美化清掃運動です。

今年も鳴門地区では、自然公園財団鳴門支部主催の一斉清掃が行われ、朝7時から地元の方約20名、近隣関係者や自治体が集まりました。



開会の挨拶後、みんな慣れた様子でホウキや鎌、刈り払い機などを手にし、利用者の多い千畳敷展望地~お茶園までの歩道に向かい、草刈りを開始。













まだ涼しい朝早くからとはいえ、だんだんと日が昇ってくると汗が止まりません!みんな「暑いねぇ」と言いながらも手は止めずに作業を進めていくと、1時間後にはこんなにスッキリしました!












       <草刈り中>                     <草刈り終了!>




駐車場から渦の道までの遊歩道脇も草が刈られてスッキリ!











鳴門公園は、本州と四国を結ぶ明石海峡大橋~大鳴門橋のすぐ近くにある関西から最も近い四国の玄関口。そんな鳴門には、国内の観光客だけでなく、ここ1年で爆発的に増えたアジア諸国からの観光客も多く訪れます。観光客によりよい利用をしてもらえるようにと、地元の方を中心に参加していただけるのは本当にありがたいことだなぁと思います。

常にお掃除してくれる人だけでなく、こういった清掃活動に参加してくれる方がいることで自然公園とはじめとした観光地は清潔に保たれています。そんな方々だけの努力だけでなく、利用者側にもゴミを所定の場所で正しく分別して捨てたり、家まで持って帰るなど少し心配りをしていただけるとよりよい環境が続きます。

もし、自分の住む町でクリーン作戦が行われることがあったら参加してみてはどうでしょうか?久し振りに会う友人や知り合いがいたり、はたまた共通の知人がいたりと意外な人と出会うかも?

そして、何よりも地域がキレイになると気持ちもスッキリ♪

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2016年08月18日夏に行きたい国立公園スポット!part 2

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

あついですね、こんにちはっ!

7月の梅雨明けからまともな雨も台風もなく、大地がひからびているのを感じます。

海沿いなので、夏らしい入道雲はよく見かけるのですが、それが雨を呼ぶのは別の地域のようです。

さてさて、そんなカラカラの夏にオススメの国立公園スポット第2弾!

足摺宇和海国立公園でうるおいを求めるならここ!「滑床渓谷」です。

今回は、三本杭登山もあわせてのご紹介です~

まずは大自然の避暑地であり渓谷美を誇る滑床渓谷。

キャニオニングや渓流釣り、キャンプに散策にとアウトドアアクティビティが楽しめるエリアです。

雪輪の滝。やはり雨が降らないので、水が少ないようです。

散策路は奥千畳まで、ずっと渓流沿いで、水の音と風とに癒やされるすばらしい道です。

奥千畳から三本杭にかけては、登山道らしい道になります。

前からかすかに米良さんの声が・・・?

苔むした緑一面の景色は、神秘的な静けさがあります。

休み休み到着の山頂、三本杭です。

西の空には大きな雲が。あいにく宇和海側の景色はありませんでしたが、

この雲が渇水の滑床に潤いをとりもどす一滴になれば万々歳です。

三本杭からはひたすら下り道。

なだらかな尾根を20~30分ほど下ると御祝山。おめでたい名前ですね。

御祝山を出てすぐ待ち受けているのは、おおきな風格ある巨木!

(アカガシと思われる)

そこからは、疲れた太ももにむち打つような急坂を駆け下りていきます。

40分ほどくだると、徐々に水の流れが聞こえ始め、赤い屋根が見え始め・・・

スタート地点の万年橋に到着です。



【登山道案内】

今回は、大きくぐるりと回るコースでした。地図はこちら↓

三本杭へは、万年橋から御祝山経由のピストンでもいけますが、

御祝山手前の急坂はまさに胸突き八丁、気力をそがれます。

滑床渓谷からゆったりのぼり、熊のコルと三本杭付近をがんばるのが一番負担が少ないかと思います。

ただし、5~6時間程度の山行タイムはかかります。

三本杭に行くときは

・標準的な山の装備(雨具、軽登山靴、地図、非常食など)を携行する

・渡渉もあるので、水量や天気など自然状況を調べておく

・十分なエネルギー・水分を携行する

・むりな登山はしない。無理だと思ったら引き返す!

これらに気をつけてくださいね~



最後に、今回見つけた森の宝石のひとつを紹介します

【センチコガネ】

きらきらピンクや金色、紫色に光るコガネムシの仲間です。

こんなにいっぱいきれいな虫が!と思っていたら、どうやら動物の糞に群がっているよう・・。

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2016年08月15日剣山 夏の花

瀬戸内海国立公園高松 福田学

夏らしい晴天と猛暑が続いていますね。今年度から山の日も施行され、ますます登山人気も高まりそうです。山の日が間近にせまった84日に、国指定剣山山系鳥獣保護区や国定公園に指定されている剣山へと巡視のために向かいました。

剣神社への長い階段が、この山の入口です。旅の安全をお祈りしてよく整備された登山道に入ると、ブナやミズナラ、ウラジロモミなどの冷温帯の樹林が、木陰を作り快適に歩けます。森の中には満開になったリョウブの花の香りが、充満しています。

【左上:剣山登山口】

右上:リョウブの花】

左下:太鼓岩分岐から見た次郎笈】

右下:刀掛けの松】







登山リフトの西島駅あたりからは、シコクシラベやダケカンバなどの亜寒帯の樹林になります。足元の黄色い花はタカネオトギリ、トゲアザミの花はすでに冠毛を載せています。シコクフウロやナンゴククガイソウ、ツルギハナウドなども咲き、登山道はとても華やかです。

左上:コモノギク】

右上:シコクフウロ】

左下:ソバナ】

【右下:ツルギハナウド】







刀掛けの松から、キレンゲショウマを見るために行場方面へと向かいます。キレンゲショウマは発見当初はキンポウゲ科で、その後ユキノシタ科となり、現在ではユキノシタ科から分離されたアジサイ科に属しています。ややこしいですね。この辺りは植物の育成に不利な石灰岩地ですが、それを好む植物もいるのです。それがキレンゲショウマやヒメフウロなどの貴重な花なのです。地質や地形からの目線で、植物の棲み分けを観察するのも面白いですよ。

左上:オタカラコウ】

【右上:カニコウモリ群生】

【左下:ギンバイソウ】

【右下:キレンゲショウマ】







剣山系は2000年あたりから出始めた、シカ食害によって危機的な状況となっています。キレンゲショウマの群生地も、テキサスゲートと防鹿柵で何とか被害をくいとめている状態です。

シカの行き来を制限するテキサスゲート】




















行場への道は狭く、路肩も脆いので離合に気を使います。また植物の観察や撮影に夢中になり、気づかないうちに登山道を外れると貴重な植物を踏んでしまうかもしれません。大切な自然を保っていくために注意しましょうね。

左上:ヒメフウロ】

【右上:ノリウツギ】

【左下:ナンゴククガイソウ】

【右下:アキノキリンソウ】







せっかく行場まで来たので、一ノ森まで足を延ばしてみました。両剣神社そばの崩壊地は通行できるようになってはいますが、暫定的な整備なので降雨のある時や降雨の後は通行をひかえた方がいいかもしれません。

崩壊地の上にルートがあります、要注意です】










うっそうとした森を抜けると笹原が広がります。この笹はミヤマクマザサといい剣山系の代名詞となっています。その先にある笹の丘が一ノ森です。その時、ぴぃぃぃっ!という甲高い音が聞こえました。シカの警戒音です。周りを観察すると登山道わきのミヤマクマザサにはシカの食痕がいくつもあります。またダケカンバにも真新しい剥皮の痕がありました。そして一ノ森北斜面のダケカンバは冬枯れのような姿でした。

左上:ミヤマクマザサに残されたシカの食痕】

右上:ダケカンバへのシカの剥皮】

左下:冬枯れのようになったダケカンバ】

【右下:笹原にシカ道、縦横無尽】







シカの食害は日本中で深刻な問題となっています。どうしても防除ばかりに意識が持って行かれがちですが、なぜこの状況になってしまったのかを考えることも大切ですね。そんなことを考えながら歩いていると、小さな雨粒が落ちてきました。予想より早く夕立が来そうなので、少しペースを上げて剣山を目指します。

剣山の山頂はすっかり雲に覆われてしまいましたが、多くの人で賑わっていました。頂上ヒュッテ隣の宝蔵石神社は、輪くぐり神事をやっていました。大剣神社に寄り道をして大急ぎで下山して、車に戻ったところで夕立になりました。

左上:タカネオトギリ】

右上:ホソバシュロソウ】

左下:モミジコウモリ】

右下:レイジンソウ】

















この時期の山岳では、朝から天気が良く気温が高い場合、夕立になる確率が非常に高くなります。強い日射が原因の熱雷と寒気の流れ込みを原因とする界雷が、起こりやすい場所なのです。逃げ場のない稜線上で雷につかまるのは、とても恐ろしいことです。登山計画は天気予報も考慮しましょうね。またレインウェアなどの装備は必携ですよ。しっかりとした準備で夏山を安全に楽しみましょう。

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2016年08月12日【イベント報告】子どもパークレンジャーin宍道湖

大山隠岐国立公園 大利茜

身近な自然環境について体験し学ぶ「子どもパークレンジャー」が、

島根県松江市の「宍道湖(しんじこ)」でも開催されました。

 

 

★子どもパークレンジャーとは?

http://www.env.go.jp/kids/gokan/jpr/about/index.html

 

★宍道湖について

国指定鳥獣保護区であり、ラムサール条約によって国際的に重要な湿地であると認められています。

希少な湿地生態系が残る場所として、宍道湖とその周辺の湿地は日本の重要湿地500に選ばれています。

 

カワセミ

   宍道湖のカワセミ(3月撮影)

 

 

 

今回の子どもパークレンジャーのテーマは『宍道湖を知ろう、触ろう、伝えよう』。

生活の中に当たり前にある宍道湖について、"知って、触って、伝える"体験をし、

研究の結果をまとめて、夏休みの自由研究等にも活かしてしまおうという企画です。

 

教えてくれるのは阿部先生!

宍道湖の生きものや自然環境のスペシャリストです。

あべ先生阿部先生2

 

 

 

【1日目:7/22宍道湖西岸(宍道湖グリーンパーク】

沼任命式

ここは宍道湖の上流にあたる場所です。

任命式の後、ヨシの生えている湖岸で水中の動植物について調べました。

 

水質生き物

図鑑阿部先生に集まる

水質調査や生き物調べ、観察メモ。

子どもたちはどんどん宍道湖の生き物に興味がわいていっている様子でした。  

 

 

 

【2日目:7/27宍道湖東岸(千鳥南公園)】

千鳥南公園

ここは宍道湖の下流です。

1日目の上流側と、環境や水質もずいぶん違います。

顕微鏡水質

 

どんな生き物がいるのかな?

生き物さがし生き物さがし女

  

 

【3日目:8/10宍道湖北岸中央(秋鹿道の駅)】

秋鹿

最終日は宍道湖のほぼ中央にあたる場所です。

阿部先生から今日のポイントを伝授してもらい、さっそく水質調査です。

水質阿部先生

 

砂浜の環境では、生き物たちはどんな様子なのかな?

箱メガネ採集

 

秋鹿道の駅をはさむように、「秋鹿川」と「岡本川」が宍道湖に流れ込んでおり、

この2本の川の河口についても、生き物の調査を行いました。

秋鹿川岡本川

   秋鹿(あいか)川               岡本(おかもと)川 

 

 

【まとめ】

そして最後に、研究成果のまとめ作業です。

この日採取した生き物の観察メモを書いたり、夏休みの宿題用にタイトルやテーマを考え、

ノートや模造紙にまとめていきます。

観察図鑑

みんな一生懸命に、図鑑を開いたり、顕微鏡やビデオカメラを使って観察したりしていました。

 

ハゼ

ハゼやドジョウなどの魚類、カエルなどの両生類、カモなどの水鳥、猛禽類、貝、水草、エビやカニ、トンボやヤゴ、アメンボやタイコウチなどの水生昆虫、ライギョなどの外来種まで・・・

全3回で本当にたくさんの動植物を発見しました~!

 

 

そして最後に、3日間がんばったみんなへの「修了式」がありました。

任命式まとめ

宍道湖のさまざまな環境や生き物について学んだ皆さんは、

もう立派な「子どもパークレンジャー」です。

これからも宍道湖の自然にふれ、たくさんの人にその素晴らしさを伝えていってくださいね!

 

ご参加くださった皆さん、スタッフの皆さん、ありがとうございました。

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